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裁判 3

 続く証人尋問は、いかにターシャが傲慢で、自分より身分の低い令嬢を下にみるだけではなく、家来のように使おうとして(使って)いたかを、競うように証言する学園時代の同級生達の声で溢れていた。その声の中にはモンクレール穣を酷く下にみていた。と、言う声も沢山あった。


 本来なら口を噤んだであろう令嬢達が、ドンマンの証言で、ターシャが侯爵に見離されたと判断したのだろう。今までの鬱憤を吐き出しているようだった。


 大波乱の中、1回目の調停が終わる。


「明日の新聞の一面は決まりだな!」


「まさか、あの傲慢で気位の高い侯爵の奥さんがあの売女だったとは、かなりの笑い草だな!この王都で、あの女の裸を見たことがない男は若造か新参者くらいだ」


「次回の傍聴は今回より難しそうだ!」


「ああ、どれだけの人が押しかけるか見ものだな」


 下卑た男達が楽しそうに笑いながら出て行く。そこには、王家や国に対する不満なんかなく、もう、話題は全て夫人についてだ。


「すごかったです」


 ツェツェリアはそう、ボソッと呟いた。




 


 

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