第5話 つみきで遊ぶシンクロ兄妹
(色々あったけどそんなこんなで1歳に……人間の成長は早いねぇ。あっという間に成長したよね、うん。そしてついに!)
ガチャ
「ルナ遊ぼ!」
「あ、にぃ!」
(そう、また兄と仲良くなれたのだ!なんか、避けられてたけど、ヒヨコのように後ろをハイハイで付きまとったらいつの間にか仲戻ってたんだよね。…あのまま避けられてたら確実に死亡フラグ立ってたから、何はともあれ良かったわ…)
ハッピーエンドルートはレオルードにバッチリイジメの現場を見られていた
レオルードは父にそれを伝え、ルナティアナは家を勘当となる
バッドエンドルートでは、ヒロインのおかげでルナティアナとレオルードは仲直りするのだが、レオルードの次に好感度が高い攻略対象に今までのイジメをパーティ会場のど真ん中でばらされ、それを庇ったレオルードと共に、処刑台に送られる
(あ、それと、軽くだが喋れるようになったんだよね。言葉を話せた時の感動と言ったら…。だって、赤ちゃんは泣いて感情表すけど、精神年齢21…1歳になったから22か。の私には恥ずかしくて無理!やってる時もう色々やばかったわ…)
「何して遊ぶ?」
「んーと、ちゅいきであそうにょ!」
「うん、分かった。ミーネ、持ってきてくれる?」
「かしこまりました。少々お待ちください」
ミーネはルナティアナの専属戦闘メイドだ。
幼児でも公爵家の長女なので、よく命を狙われる。そのために、護衛も出来て、身の回りの世話も出来る戦闘メイドの中で、1番子供の扱いが上手なミーネがルナティアナに付く事になったのだ
「坊っちゃま、お嬢様。つみきを持ってきました」
「「ありがとう!/あーあとー!」」
「ふふっ。それでは坊っちゃま、私はそばに控えておりますのでまた何かあればお呼びください。」
「うん!」
そしてミーネは扉の付近に戻って行った
「よしルナ、つみきで何作るの?」
「おちよ!」
「わかった。じゃあ、2人で凄いの作ろ!」
「あい!」
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「「出来た!/でちた!!」」
「お母様呼んでくる!」
「あい!」
(…はっ!やばい、完全に今幼児だったわ…。まぁ変に大人っぽくても色々大変だし、今は思いのままに行動するとしよう!…それより、この城、我ながら子供が作ったレベルに見えない…)
「お母様!こっち!」
「あらあら。どうかしたの?ってまぁ!このお城レオとルナが作ったの?凄いじゃない!」
「凄いでしょ!」
「でちょ!」
そう言ってルナティアナとレオルードは腰に手を当ててドヤ顔をする
「ふふっ。…あ、そうだ!お母様もつみきをするの混ざってもいいかしら?」
「いいよ!ね、ルナ!」
「うん!」
「よーし、じゃあ今度はさっきよりも凄いのを作っちゃいましょう!」
「「おー!」」
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「…ちょっとやりすぎたわね…」
3人は少し離れたところから作ったものを見てみる
出来たのは、1.5m程の大きさをしたお城だった
エレーミアの身長は167cmあるので、エレーミアからしてもとても大きいものが出来たのである
「「大きい!/|おおちい!」」
(おおー。我ながらとんでもないもん作ったな…)
「そうだわ!これお父様にも見せないっ ?」
「「見せる!/みせゆ!」」
「っっ…じゃあこれはお父様が帰ってくるまで残しておきましょうか」
「「うん!」」
(これ見たらどんな反応するんだろ。ものすごく気になる…。ってかなんかお母さん変?)
「それより、今日はよく声が揃うわね」
エレーミアは少し震えた声で2人にそう言った
「「え?」」
ルナティアナとレオルードは同じ方向に首を傾げる
「ふふっ!また揃ったわ!ああもう無理!笑いこらえられないっ!あははははっ!」
(何気にお母さんが『ふ』で笑ってない所初めて見た…)
「そんなに揃ってたかな…」
「わかーない」
その後も2人が色々揃ってエレーミアがお腹を抱えて笑うの繰り返しをするのであった