DTプロポーズ
彼女いない歴=前世45年+現在16な俺が、いきなり同棲生活とか…。
これってマニーのためなのか? それとも…俺と、け、結婚っ!!??
やばい、明日…いや、あと数時間で、ヴェッェラーゼ男爵の案件がスタートするのに…。
眠れんっ!!
のどが渇いたので、ソファーで、アイスティーを飲む。
この世界に未成年の飲酒禁止などという法律はないが、俺は元から酒が嫌いだ。
「エイサル?」
マニーが起きてきてしまった。
「ごめん、うるさかった?」
「ううん。眠れなくて」
「一緒だな」
マニーはどっかのおいしい水をコップに入れて、俺の横に座った。
「私のせいで…どんどんエイサルの生活が変わっちゃったね。ごめんなさい」
うるうるするな、この天使っ!! きゃわわなんだよ…。
「そ、そんなことはない。フラッツも喜んでいるし。お、俺も…大勢のほうが楽しい」
「わ、私、こ、ここにいたいの…。邪魔かも知れないけど…フラッツが好きなの…」
俺だってマニーに一目惚れしたんだぞ…年齢さえ近ければ…俺、フラレてるし…。フラッツめ…。
「そんなの改めて言わなくたって、誰だってわかるよ。マニーにも、フラッツにも幸せになって欲しいんだ」
どうだ? 決まっただろう?
「わかっちゃってたのか…恥ずかしいな…。やっぱりエイサルは頼りになるお兄さんなんだね。フラッツの言いう通りだね」
「あいつめ…そんなことを…」
「それで、リリーさんといつ結婚するの?」
ぶしゅぅぅぅぅぅぅっ。アイスティーを吹き出す。
「素敵な大人の女性よね。あんな女性を振り向かせるなんて、エイサル凄いね。もうエイサルしか見えてないよ…。私と同じみたい…」
「えっ!?」
「えっ!? エイサル…リリーのこと??」
「あっ、ち、違う。そうじゃない。ちゃ、ちゃんとプロポーズしないとなぁ…なんて…ハハハッ」
「プロポーズ。そうよね。そいういうのって大事だもん。応援するね」
こっそりと壁際から覗くリリーに俺達は気が付かなかった…。