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錯綜する情報

 1行は松本のマンションから近い喫茶店に移動した。

皆が座って落ち着いた頃、北条は言った


「これまで調べた所によると、独身で自活している。しかしすごくきちょうめんでもない。客観的に無防備っぽい雰囲気もある。そんなに親しい友人はいない」


 北条は続けた。

「金曜日から出社しなくなり月曜日三上さんが迎えに行くといなかった。いなくなった日時は金曜日から月曜日の朝までになります。金曜日から月曜日、及び今日までの松本さんの足取りを仮定をもとに推測します。さらに失踪理由、更には一緒に行動する人間がいるのかを調べて行きます」


 小倉が続く。

「だれかとコンタクトをとっていた形跡は?」


 三上は力なく言った。

「わかりません」


 友里花も言う。

「もしかしてノイローゼうつ病? それでどこかに失踪してしまったと言うのもあります」


 三上は答えた。

「どうなんですかね。病気・・そうだなあ。いなくなる前兆の様な物ですか」


 三上は松本の様子を思い出した。

「結構疲れたまってたみたいですね。でももう全部嫌だとか投げ出すとかそういうことは言いませんでした。あまり他の人に辛い所見せないのが良い所で、逆に我々もつかみづらい。もっと親しい人には何か打ち明けてたのかなあと言う気もします」


 小倉は聞いた。

「もしストレスなどで参っていたとして病院はどちらかに行かれてるのか、最近おかしなことなかったですか?」

友里花も聞く。

「病人、悪人、善人、その間で病んでくるので。金曜日まで仕事に行けたんでしょ」



 小倉が聞いた。

「きれてしまうなど生まれつき障害を抱えている人もいます。大人になっても突然ふらっといなくなっつぃまう人もいるそうですよ。そういった持病の申告はありましたか。ノイローゼって段々となるものですが病気だとある日突然切れたりとか」


 三上は答えた。

「いえ、確かそう言った届けは出てないと思います」


 友里花は言った。

「医学だと落ち込み気分の移行が折れ線グラフの気分でわかるんですよ」

 三上は

「松本さんが失踪したくなるようなストレスの病だったら適宜自分の状態把握はしてないでしょうね。」


三上の情報を元に話し合った後、北条が言った。


「では松本さんがよく行く場所に行き、調査をしましょう」

北条は三上にいくつか聞いた。

「あの人はゴルフやりますか?」

「いや、やらないと言っていました。あっでも釣りははたまに行くと。」



「釣りはたまに行くと? 1人、それともお友達と」

「お友達と行くそうです」

「そのあたりでどんな人と関わってるか手がかりがあればいいんですが。昔の友人か今最近知り合った人とか」



 北条はいったん整理した。

「まず整理します。大きな手がかりとして、壁のシミの下に監視カメラが仕掛けてあった事。そして女性ものの洋服があった事。暗号が書かれていた事。さらに14時に圭子、2mと書いてあった事」


 小倉は言った。

「カメラとか女性服とかなんか1つにつながらない手がかりですね」

「今はまだ結論を出す時ではありません」


 友里花は言う。

「監視カメラの件ですが、松本さんが犯罪を抑えるために設置した? それとも別のだれかが犯罪のために?」


 小倉は言う。

「女性が部屋にいた事は決定的ですよね?」


 友里花は言う。

「そこなんですが、日用品に2人分のものがないのです」

「あっそういえば!」



「もし持ち去ったのであれば、洋服も持ち去らないのがおかしいです。まさか第3者が捜査を混乱させるために女物をタンスにいれたんじゃ、まさか・・」


 小倉の推理に北条は言った。

「うーん、そこまで行くとどこまで状況を踏まえるべきかわからなくなってしまう」

「ふざけてるわけじゃなく松本さんに女装趣味ありませんよね?」


 友里花と小倉は話し合った。

「その服は「圭子」と言う女性のものじゃない? やっぱり」

「結婚してないのならやっぱりあの家に来て洋服を置いたとするのが妥当なのかなあ?」

「野球新聞に14時に2mの暗号・・2mって普通に考えればイニシャルm2つよね」


「そういえば松本さんもmだね」


 小倉の言う事に北条は突っ込んだ。

「ただやはりそのまますぎます。とすると場所や、たとえば2ミニッツも考えられます」

「なるほど・・」

「ただ、誰にあてた暗号なんですかね。それとも他人に分からない様に自分だけの記号にするとか」


 松本が普段行っていると思われるスーパーは住宅街の近くに位置する。

開かれた道にある。

ちょうど商店街の入り口付近でひときわ目立っている。



 一行はまず店長の許可をとり店で聞き込みを始める事にした。

「探偵のものですが聞き込み調査許可をお願い致します。」

許可をえ、事情説明をした。


「このお店を利用しているであろうお客さんがいなくなり、協力をお願いしたいのです」

店長から1人ずつ店員を呼び聞き込む事になった。40代のパート社員が最初に来た。


「この人良く来るわね。何時かって言うと背広姿で9時10時にくるわ。私のシフトは女だからあまり夜遅くないんだけど確かにこの人時々くるわ。疲れた顔で独身みたいで色々食べ物買ってくけど」


「木金くらいにいつもより買う量が多かった気がする。買いだめかしら」

「買いだめ? と言う事はいなくなるために食料を?」


「そういえば冷蔵庫にはあまり食べ物はありませんでした。木曜日ですからすぐにはなくならないはず、金土にいなくなったのなら失踪用に食べ物を持っていった事になる」


「2、3日くらいでなくなってしまうでしょうけれどね。あえて買いだめすると言う事は食べ物がない場所に行くみたいじゃないですか」

「例えば無人島に行くなんて行動はとらないでしょう」



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