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失踪者の謎


「では3人で手分けしましょう。気になるところがあったら報告で」

小倉は部屋の向かって左側、友里花は右側に行った。

やり方が分かっているようで手際が良い。


 

 3人は手がかりを探すため部屋の各所に散った。

小倉はまずゴミ箱や床を懸命にさぐった。



 例えばティッシュの使い捨てられた箱の中に何か入っていないか、本の間に挟まったものは、杖なども入念に調べた。



 関係ない、で済むものはなく、またそれぞれの関連性も考えなければならない。



 重要視されるメモやカレンダー等だけではないのだ。

瓶入りの薬の銘柄なども調べて行った。



(探偵さんっててが込んでるな)

と三上は思った。

ゴミ箱の中身を確かめた後中身をひっくり返し、紙のように書く事が出来るものがメモとして捨てられていないかさらにゴミ箱の外側も底も調べた。


 しかしゴミ箱にはチラシやティッュ以外なかった。

しかしチラシなどに手がかりが書かれている事はある。

さうっかり見落とすわけには行かなかった。



 壁には何かメッセージがないか指で丹念にチェックし手がかりになりそうなものは一つも見逃さないようにした。

天井から一番下までくまなくチェックして行った。

壁に良くある靴のすれでついたシミがあった。



 北条がその不自然なシミに気づき2人を呼んだ。

「ここにつくの不自然じゃないですか?」

小倉も気づいており北条は答えた。

「うん」



 北条はじっと眺め、小倉は丁寧に触って見せた。

「ここに何かついてないだろうな」

友里花はじっと見守った。

その時北条が声をあげた。

「ん? ここは」


 北条は壁をつかむと、壁の表面同じように紙が貼られているカモフラージュである事に気づいた。

「これはわからないよう同じ色で紙が貼ってある。その上にしみを書いたんだ」

「と言う事は、シミは紙を貼ってある場所の目印?」

「松本さんが貼った?」



 友里花は言った。

引っ張ると、そこは白い紙がぴりぴりとはがれしかもその下に壁に穴があけられ防犯カメラが仕掛けてあった。


「あっこんな所に! これは犯人がしかけ、それを防ぐためシミのついた紙を張り付けたんだ。これはすごい手がかりですよ! 先生!」

「うん」



「犯人は松本さんが気づかない内にカメラを仕掛け撮影し上に全くわからない白い紙を貼っていたんだ」

「うーん、そうでしょうか」



 北条は答えをしばしためらい考えた。

小倉はえっちがうの?と言う顔をした。

「えっ違うんですか?」

「まだちょっと頭を整理中です」


 キッチンは友里花が調べたがそこを北条がチェックした。

「たとえば長い髪が1本落ちたと言うだけで女が入った事になる」

キッチンは食器や食べ物だけだと思い込んでいるとうっかり何かがある事がある。



 また食器から睡眠薬が検出されたりもする。

「冷蔵庫はフルーツがある。生ものがあるということはもったいないので長期家をほったらかしに出来ない部分がある。冷凍してあればですけど。急にいなくなったのか失踪する計画があったのか判断材料になります」


「倉庫に死体が入ってたりすることもありますから驚かれないよう」

小倉が言うと三上はたじろいだ。

「ひっ縁起でもない!」



 友里花は女性らしい細やかな手つきでベッド、タンス、キッチン、クローゼットを物色して行った。


 印象としては必要な物があまり乱れることなく整然と置かれている。

ベッドの裏側や後ろシーツも確認した。

「あまり無駄な物はないですね」

と小暮がいい、友里花は

「きれいだけど殺風景ね」

と言った。



 北条は

「失踪した事はもちろんも考えられます。しかし連れ去られた可能性もあります」

犯人が連れ去った疑惑を持たれない様に部屋を片付けている事もあるからです」

「ゴミ箱には今の所手がかりとなるメッセージはありません」


 北条は

「片付いているようで服などがすこしだけ下においてあります。それに缶ジュース、雑誌も。少しだけ不精している人と言う印象を受けます」

「東京散策」「メンスブルー」の2冊の雑誌が床に置いてあった。

手がかりなどが挟んでないか小暮たちはめくってみたがなかった。」

「服のついてないハンガーもあります。いつも一杯なのかはわかりませんが」

「ふむ・・」



 北条は顎に手をやり何かを考え込んだ。

それに三上は気づいた

「えっなんですか? 何かわかったんですか?」

手で待ったをかけ安心するよう北条は努めた。

「いえ、それはまた後で」


 小倉は言った。

「ああ、先生は気づいた事を後で話すことがあるんですよ」

友里花は言った。

「荒らされた後もないですし、連れ去られたとかじゃないみたいです」

それに北条が思いついた事を追加説明した。

「もしかして少しだけわざと汚したり散らかしたりしている可能性もあります」

三上はさすがに驚いた。

「えっ何故ですか?」


「完全に片づけられていると松本さんは失踪したと結論がでてその方向で捜査が進んでしまうからです。きちんと片付いていれば、ああ、計画的に荷物をまとめていなくなろうとしたんだろうとか。またちらかっていれば本人の意に沿わない形で急にどこかへ行かなければならなくなったとかあるいは連れ去られたと言う線が浮上し、その方向で捜査が進みます。しかしこの部屋の様子はどちらとも言えません。意図的にわからない状況を作りだし、捜査側が方向を見定められないようにした可能性があります。しかしこの場合厄介なのは松本さん本人ならまだしも犯罪者が捜査を煙に巻くためそれをやった可能性があります」


「犯罪者って松本さんに何かしようとした人間て犯罪者ですよね。そんな・・」

「場合によっては松本さんの身に危険が迫っている可能性があります。ですので急がないといけません」


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