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94話 昼食をとってから午後の依頼です。

選んだ依頼は、船用木材の伐採で、木材指定あり。その指定はエント……動く木を狩ってこいというものらしい。どこにいるのかも告知されていて、街を出て川を少し上流に進んだ所で『牧畜』されているらしい。


清流なので実質刈り取る以外の手間はいらないそうだ。まあ、知恵を持って攻撃してくる以上簡単にはいかないかもしれないが。


トレントやエントの知能はどのくらいなのだろうか、と確認したところ、眼や耳はないものの、スキルによって情報獲得しているようであり、発話能力はないがこちらの言葉を明らかに理解している、だそうだ。


知能が高い生き物と戦うのは恨まれそうで怖い。可能なら多数刈ってきて欲しいとのこと。無茶を言いよる。


昔何かのファンタジー小説で呼んだときは、数百年は生きていてとても大きい……よく覚えていないが、そんな感じだったはず。まあ、経験があってもいいか、ということで依頼を受ける。




街の規模よりも大きいのでは、と思いそうな規模の植林場。少し離れたところからでも、高さが20メートルはありそうな木が歩いている。なぜか植林場からは出ないらしいが、理由は保安上非公開だそうだ。また、ここは飛び地ということになっているようだ。


あの木を刈るのか……無茶じゃないか? そう考えていたが、目の前に高さ2m程、直径1メートルほどの原木の丸太のような木が根っこを使い歩いていた。鑑定結果ではエントの幼体だそうだ。これを刈っても問題ないのだろうか。


指定はされていないし大丈夫だろう、と判断し、剣で軽く突いてみる。


見た目と比べてはるかに軽く、殆ど攻撃力のないそれで転んでしまった。が、転倒や剣の傷はなく、生きたままのようだ。


つまりこのまま運べばいいのか。数体のエントの子供を見つけたので、生きたまま運ぶことに。庭に丸太を積むように入れればそのまま車で帰れるだろう。


「大人のエントに見つかったらさすがに攻撃されるんじゃない?」


「そっちの方も結構数がいるみたいだな、シーナ、シルバー、偵察頼む」


「了解だよ。ただ植物相手だとどうにもうまくいかないから、そっちはそっちで警戒しておいて」


「わかった。エリナ、メモリ、運ぶぞ。サマンサはシーナ達の防衛を頼む」


「りょーかいりょーかい。久々に力仕事だなぁ」


「私力仕事は苦手なんですよねぇ」


「じゃあこっちの方の警戒してくれよ。それならいいだろ」


「んーまあそれなら。動物も獣も、違う植物も結構いるみたいなのでお互い気を付けましょ」


「風と音の魔法で私も警戒しておくわ。いってらっしゃい」


日が暮れるまで木材集めにいそしむことに。


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