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93話 水中であることを考慮しても。

正面防御の範囲が少し広くなったような気がする。まあきのせいかもしれないが、スキル制であるこの世界では本当に広くなっているのかもしれない。陸に上がったらステータスを確認しておこう。


それでも勢いがひどい。水流と、冗談みたいな量の魚の波を押さえているのだから当然と言えば当然か。発動しながら河に入った時の衝撃はひどいものだった。猪が突進してきたときよりもひどい衝撃を受けたような感覚だ。


魚群と水流の衝撃で、毎秒7万くらいのダメージを受けている。だいたい2時間半くらいは耐えられる計算……かと思ったが、飛沫で息がつらい。これが空気中の湿度が高くて呼吸しにくいというやつか……たぶん違う。息を吸おうとしたら飛沫に妨害される感じだ。


とはいえ、こうしていれば狭い範囲ではあるが水流と魚の衝突を防げる。俺以外は2人ずつの交代で植物を取っているみたいだ。


いやまってこれ本当にキツイ、数字にはでないダメージが大きい。腕がしびれるように痛い。骨折の時は痛くなかったのにこういう衝撃みたいのは普通に通してくれるんだから。


……いやまて、なんで骨折が痛くなかったんだ? 逆じゃないのか?骨折が痛くて正面からの衝撃が痛くない。それなら普通……いや、普通ならどう考えても両方とも痛いな。一応神託の時に報告しておいたほうがいいのだろうか。


まあ、もう報告する意味があるのか怪しいところではあるが、一応は。


考え事をしていたので、皆が水上にあがっているのに気付かなかった。悲しい。


「いや、この水流に向かって手を差し出して引き上げるのはちょっと怖かったし」


「その怖いものを真正面から受けてた俺をほめてくれませんか」


冗談のつもりで言ったのだが、シーナに頭をやさしく撫でられた。おいシルバー、鼻で笑うな。


濡れ透けな上に、白く輝いているといってもいいくらいの太ももに水滴がアクセントになってとても卑猥。いや、仲間にそういう感情を向けるのは良くないのか? いやでも、前にああいうこと言われたし……とりあえずおとなしく撫でられておこう。こっちからお願いしたようなものだし。


シルバーが膝の上に乗ってきた。撫でようとしたら吠えられた。お前はどうしたいんだ……?




集めた水草、アルガという名称のそれは、付着した水分を減らしてから、でも完全に水気をなくしたりはしないように、という微妙にめんどくさい依頼を受けている。ラーメンとかにするみたいな水切りをしておけば大丈夫だとは思うが。


ということで、納品を完了。午後にも時間がありそうなので、別のものを探しに行こうかと決めた。




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