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9話 レベルを上げたいので、ゴブリンを倒します。

発情がマイナス思考に変わったのはいいことなのか悪いことなのか。


判断はつかないが、どちらにしてもサマンサに迷惑をかけたくない。ならば選択肢はひとつ。強くなることだ。


「ゴブリンの巣の破壊、15人集まり次第実行。現在13人申し込み中…サマンサ、これどうだろう?」


「焦らなくても良いとは思うけどね…まあ、悪くないんじゃない?報酬もなかなか。合同パーティってことは、経験値は分散するけども数が多いって事でしょうし」


「ちなみに普通のゴブリンの巣っていうのはどのくらいの規模?」


「だいたい3万くらいかしら。15人だし5万はいるかも?」


殴り合いというよりは害獣駆除的なニュアンスが強いか。


サマンサは掲示板の依頼用紙を剥がし、受け付けに俺たち2人で登録する。


「サマンサ。ひとつ買っておきたいものがあるんだ。たぶん、そのくらいの時間はあるよな?」




買い物を終えてから集合場所、それから馬車2台で運ばれて問題の場所へ。


農村地区と森林の境目……この間の説明によるところの、貧民が多い地区だ。


彼らだけではどうにもできないらしく、経済的にも対処ができない。名目上は最寄りの農村からの依頼ということになっている。木材の伐採料を増やすことを代理依頼の条件としている……まあ、このあたりは俺たちが気にすることではない、いまのところ。


とにかく、中間地帯に点在する洞窟のいくつかに、体長40センチほどのゴブリンが6万以上住み着いているとか。賢い個体は簡単な言葉を覚えるし、レベルが上がれば魔法を覚えたり、チンピラ並の頭脳を持つらしい。


そういった個体が指揮をとるようになる前に駆除を。




いくつかの穴にそれぞれ向かい、切り込みに行ったり魔法を使ったり。


書類には洞窟だと書いてあったが、ビンゴだ。洞窟の奥はつながっているらしい。これもグッド。


俺がするのは水攻め。


仕事前に買ったのは、「水魔法レベル87」のクリスタル。洞窟の中に数分間、数万リットルの魔法水を留めておく。


まあ、俺1人では十分な時間水溜めできるかわからないので、サマンサと交代しつつ、だ。


魔塵清掃が終わった時点で所持金が3800万クラピ。2450万の買い物だった。


金でレベルが買えるなら安いか?


経験値の取得は、もっともダメージを与えた者、トドメを刺した者がそれぞれ1/5ずつ。のこりの3/5を、上記の2名も含めて全員で割り振る。今回の場合は全員に、ソロでゴブリン2400匹倒したぶんと同じだけの経験値が手に入る。サボっても経験値は入るが、俺が目指すのはもっと強くなること。。


水を留めている間に、数万体分の経験値が入ってくる。まだ、水は止めない。MPを枯れさせないギリギリまで。


MPが尽きてしまうと、制御を失った魔法水が他の冒険者を巻き込むかもしれない。魔法スキルレベル75を超えている場合、魔法を行使している間は、味方と認識している人を目視していなくても攻撃しないようにできるらしい。


MPが尽きることはタコ糸が切れるようなもので、制御できなくなったまま魔法が残るとか……危険だし魔塵の大量発生の原因になる、と言われた。




結果、経験値から計算しておよそ25000体のゴブリンを倒すことができたようだ。似たようなことをやった連中もいたが、こちらが早く始めたので大目に経験値を稼げた。


魔法炎で焼いたり酸欠にさせた魔法使い組が2番目に稼いだ…これは俺たちの水のせいか。


戦士系は稼げなかったとボヤいてるが、勘弁してくれ。


結果、俺のレベルは343、サマンサは326に。


購入した水魔法はレベルが112まで上がった。


それと、おそらくゴブリンたちが持っていたであろう[刃物の心得][戦闘術/ナイフ][回復魔法]のスキル。


これらはスキル経験値として統合して、心得の方はLv42、戦闘術はLv28に。回復魔法は一つだけしか手に入らなかったのでレベルは上がらなかった。


達成報告をした結果、俺とサマンサの冒険者レベルは -(ライン)にまで上がった。


これでようやく、仲間が2人加わる。

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