71話 いろいろ不安でしたが、どうにかなりそうです。
風邪再び。しばらく投稿が疎らになります。
翌朝。翌朝でいいのか?とりあえず起床してから。
狭い庭に、ゴブリンみたいな何かがいる。街中にも魔物が出ることはあるし、ゴブリンは害虫みたいにポンポンと出るものだけれども……おや。
ムカデに負けそうになっているゴブリンとはいったい。流石にそこまでではないはずなんだが。
ゴブリンに対して鑑定してみる。
魔王 レベル99
HP40/55200
MP0/44280
攻撃力 8000
防御力 8000
魔力 2700
速さ 1600
ステータスの数が足りないし桁も明らかに足りない。スキルすら存在していない。
「助けっ……」
言い切る前にムカデに殺された。
そのままムカデは亡骸をどこかに持っていくようだ。
インフレ世界では、魔王の価値はデフレしていたらしい。俺も通った道だ。
魔物の一種として魔王の存在が認知され、ゴブリンと並び雑魚扱いされるようになった。
庭に時々出るので蹴っ飛ばして倒しているが、「100年の後に我は復活する!」とか言ってたので気にすることはないだろう。
本当なら世界中に魔王が現れてあっちこっちかき乱す……となるはずだったんだろう。
そして魔王、経験値が一切手に入らない。魔王であるが故か、それとも弱すぎるせいなのか。
積極的に倒す人はいないが、なんかちょっかいかけてくるので蹴り飛ばして倒す人が多いようだ。
子供の戦闘訓練にもなっているとか、魔王の間でもヒエラルキーがあるとか、公園の片隅で群れを成して暮らしていて、たまに人に対して喧嘩を売り群れごと壊滅させられたりとか……倒しても血ではなく、ごく少量の魔塵を噴き出す程度なのでグロテスクさもなく、周囲からの認定は完全に害獣である。
特に困ったことはない……まあ、やたらと数が多いが、虫よりも弱いので生態系の一端を担っているのだろう。
追加の危機は今のところないので、暫くは難しいことを考えなくてもいいだろう。
しばらくすれば、都市の方から機械関連の発表がある。
神様の曰く神託持ちが研究に参加していたので、知識を少し投げ与えていたそうだ。
当面「機械」呼びになるだろう、とのこと。
ちなみにメモリ……パソコンは組合職員を引退して俺たちのパーティに入ることに。引退の方は結構あっさりと承認されたようだ。そういえばこいつはいつからこっちに来ていたのか……まあいいか。
食い扶持が増えたので、仕事を多めに入れるべきか?なんて考えたが、当面の間は焦りとは無縁でいいはず。