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70話 解決に向かうと思いましたが、そうでもないみたいです。

風邪を引きました。

次回投稿がしばらく遅れます

思わず声を上げそうになった。庭のような場所にいる、黒い影。


『そこには何もない』と主張しているがために目立つような、人型の何か。


「なあ神様よ、こいつは何だ?」


返事はない。そもそも部屋や廊下を跨いで声が届くはずがないからだ。


目線を逸らさないように、一歩ずつさがる。これがいいのか悪いのかも分からないが、眼を離した瞬間に何が起こるか分からない、なんて気がしたからだ。


廊下の扉を開けたまま、一歩ずつ下がり、書斎の扉まで下がる。


SOSの合図になるように扉をノック。


しようとしたが、扉に手は当たらなかった。


「え?」


思わず振り返る。扉と俺の間に、もう一体の「何もない何か」がいた。


「なんッ……!」


思わず声を上げる。俺の声が聞こえたのか、書斎の内側から扉が開かれる。


『何か』はそのまま部屋に入り込み、溶けるようにいなくなった。


「神様、もう一体以上外にいた」


あれが何かは分からないけれども、伝えておく。


「あー……書斎にいて。どうにかしておくから」


「どうにかって」


「研究妨害のためにウイルスメール送ってくるようなもの。あなた達が気にすることじゃない……とはいえ、アー……まだ戻らないで、部屋の中にいなさいね」


そういうと書斎から出て、数分で戻ってきた。


「あー、どうしましょ。今回の研究発表は出せないかなぁ……無理だよなぁ。証拠さえあれば……と。愚痴っても仕方ないか。あなたたちに任せた世界、これからもうしばらくの間厄介なことがあると思うから、ある程度対処していってほしいの。対処しきれないときは連絡入れてね」


「さっきのは?」


「あー、私宛の嫌がらせ。こっちでどうにかしておくわ。そっちの方、よろしくね。入れ物を爆発させちゃったらどうしようもないし」


「爆発って」


「管理リソースをかき混ぜられたらね。たぶん魔王とか出てくると思うけど、できる範囲で倒してくれたらありがたいかな」


「そんなポンポン倒せるもんじゃないだろうに……」


「細かい話し合いは……そっちの中の状態の報告を貰ってから、でいいかな。少しは落ち着いた?まだならいいけど、早いところ調査と対応の方お願いしたいし」


「ん、まあいいか。15分くらいしたら出発する」


「おっけ、お願いね、おにーさん」


そういえばラーメン結局食えてないな……


そんなことを考えながら、休息を終えたのだった。

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