63話 銃に関しての交渉です。
本日夕方17時の投稿、明日2時の投稿はしない可能性があります。
この世界では銃はあるらしいが、一般的に普及はしていないらしい。火薬がまだ登場していない……という理由かはわからないが、爆発魔法を制御して弾を飛ばす必要があるからだ。
狩りをするためにつかうのでもなければ爆発魔法なんて直接当てた方が効率が良いし、爆発魔法のスキルもレアリティが10と高めになっているらしい。そのため、この世界の銃がこういう形なのかどうかもわからない。
見た瞬間に銃だ、と呟いてしまったため、他のパーティリーダーやラミアが、これがそうなのか、と納得していた。
もしこの世界の一般的な銃がライフルみたいな形だったらどうしよう。機能から推測したことにすればいいか?
それと、銃の形は分からなくても、銃の概念そのものは普及していることがわかった。
まあ問題は、産業革命後の時代に生まれたはずのこの銃の対応だ。
「なあにーさん、これを持っていたゴーレムってどんな感じだった?」
「ん、あぁ。あの辺りは前情報では、粘土や石のゴーレム、あとは加工木材のゴーレムが出てきて、そいつらが狩人を模した装備品……弓とかナイフとかを持っている、という話だった。確かにある程度金がある狩人は銃を使うかもしれないが、金属製のゴーレムだったんだ。金、銀、プラチナ、それと伝説にあるような実在するかわからない金属以外の金属製ゴーレムは、魔法が使えないはずなんだが……」
やっぱり機械のゴーレム……あいつらも魔法は使えないのかどうかは現状では判断できないが、この銃は魔法ではない。
ラミアのこの銃の入手経路が気になるのだが、少し前のリセットの時にひとつだけ発生したそうだ。
その後、リセット毎にひとつずつ増えていったそうな。
現在では4丁の同型の銃があるらしい。
「幾らで譲ってもらえる?」
これは押さえておいた方がいい。気がついたら値段交渉をしようとしていた。
「おいおい、あんたは爆発魔法が使えるのか?」
「ダンジョンから出た後で店売りを探すよ」
それに、違うのだ。これは魔法で動くものではない。
いざという時の保険や切り札になる、と考えたからだ。
4丁全てを買い取りたいと告げた結果、1億でなら即決だ、と言われた。
皆には事後承諾になるが良いだろう。
他のパーティリーダーは、悩むようなそぶりをしていたが、結果的には購入交渉には乗らなかった。
結果、1億クラピで拳銃4と弾薬を21。それぞれから二つずつ研究機関への売却……できると良いのだが。
まあ、ダメなら俺たちでなんとかするしかない。