53話 ダンジョンを進みますが、割と気楽です
話数が間違っていたことに気づかなかったです
新しい武器が強い。正面防御で耐えて、そのまま振りぬくと、硬い鱗の蛇もあっさり両断できた。その蛇の身体が即座に再生して2匹になって襲ってきたのであまり意味はなかったが……。
ヒドラの一部かよ、と思ったがヒドラは普通にいるらしい。スキルに超回復、とついていたがヒドラはそれ以上だそうだ。考えるだけで恐ろしい。
鈍器側で殴ると再生はしなかった。こっちで殴るのには少しコツがいるようで、軽くてもバランスを取りにくい。いやむしろ軽すぎるからか?
丸めた新聞紙くらいの重さがあると使いやすいような気も……と考えたら、およそそのくらいの重量に感じるようになった。もしかして知能がある?いやいやまさか。
蛇は毒を飛ばしてくるが、正面防御と範囲防御で防げた。しかし正面の透明な盾がどろどろに溶けたりしたので、相当きついものだと思う。盾越しでもしびれたような感覚があるが、頑健のおかげでこの程度なのだろうか?それとも、盾には頑健が効いていないのか。どっちにしても受けるべきではなさそうだ。
硫黄のようなきつい匂いが漂うが、気化したものでもよくなさそうだ。蛇の方は、回復が追い付かなくなるまで殴り続ける、というのがセオリーらしく、灰になるまで燃やそうとサマンサに頼んだが、燃えている間にも一切の遠慮なく再生を続けていた。MPが尽きるまで燃え続けていたのではなかろうか。およそ10分くらい。
そのあとようやく回復が終わり灰になったが、何か対策を考えたほうがいいのだろうか?
不死身のような生物を倒すのは、たいていの創作では封印とか、それに類する手段をとっていたけれども、この世界では不死身の生物とか割といそうだし、少し調べたほうがいいんだろうか。
塔の方のダンジョンでは、更新と再出現の間隔が同じ7日で、数分のずれの範囲内で起こる。
耐久力や生命力の高い魔物が多く、血気が多い生物は少なめ……まあいないわけではないけれども。
積極的に襲ってきた奴らは、地下ダンジョンの時よりもはるかに少ない。
戦闘回数も消費も少なく、3日で50階のボスフロアにまでたどり着いた。
ボスの魔物はヒドラ。ヒドラとヒュドラとハイドラは別種らしく、能力や生態に違いがあるらしい。
また、いずれにも手足があるが、蛇に分類される。
すべてに共通して言える特徴は、スキルとして[不死]を持ち合わせている、ということと、数本の頭を持っているということ。
不死性をどうにかしない限りは、ヒドラを倒せず、上階層にいけないということだ。