46話 拠点を確保しておいてよかったとはこのことです。
ドラゴンから貰ったモノの整理。まずは大きなものから。
鱗が6枚あり。これは大きすぎるので庭に置いてある。橙色、透けた薄水色、白に近い灰色、深緑色、黒、赤。
鑑定しても『ドラゴンの鱗』としか出ず、ステータス開示を拒否されているような気がする。
次に、それぞれの大きめの欠片。欠片と言っても厚さは辞典くらいあり、大きさは大学ノートくらいか。
このサイズの欠片は、白灰色と黒が1ずつ、赤が2つ。
鑑定の結果、スキル水晶と同じ役割を果たすものだとわかった。
白灰色が[取得中の防御系スキル/+550]、黒が[取得中の魔法スキル/+360]赤が[任意の非戦闘スキル2つ/+640]となっていて、スキル水晶として使った後にも消滅しないようだ。
それと、4つの欠片がどれも発泡スチロールかと思うくらいに軽い。本体の鱗のほうも大きさの割に軽かったが、それでも重さをほとんど感じないのは不思議だ。
拳より少し大きい、通常のスキル水晶と同様に使ったら消えてしまうもの。
[/Lv60][/Lv66][/Lv59][/Lv77][/Lv94][/Lv66]
鑑定したときに唸り声をあげてしまった。どうなってるんだこれ。
スキル干渉のスキルで、任意のスキルを書き足すことができるらしい。が、俺たちの中でスキル干渉スキルを持っているのはいないので、売却してしまおう。
あとは拳より小さい、加工素材や魔法の研究素材になりそうな欠片が数個。
白灰色を俺のスキルに、黒をサマンサに、赤をシーナとエリナに。
俺の場合は物理無効、正面防御、範囲防御の3つが+550。ものすごく硬くなった。
サマンサは複数の魔法系統が統合され、全属性魔法というスキルになり、それが高いものに統合され770レベルに。本人曰く、他のスキル石利用のレベル上げがしにくくなったが、どれを使っても上がっていくのでやりやすそう、だそうだ。
エリナは猫目と直感に割り振った。直観は非戦闘スキルなのか?と思ったが使えたので問題ないらしい。
シーナはスリスキルに2回使用。結果、自分のスリレベルより100以上本人のレベルが低い対象から、スキルを盗み取れるようになった。
スキルの名称は変わっていないようだが、前に聞いたスキルを奪うスキルになったのだろうか。
そのあと残ったものを売却しに行ったのだが、少し思い立ったことがあるので、大きめの欠片4つから、それぞれ1センチ分ずつの厚みを切り取り、プレーとアーマーの素材として加工してもらうことにした。
と思ったが、発泡スチロールみたいな重さで勘違いしていたが、専門の道具が必要らしい。
「防御のために少しずつ貰いたいんだが、構わないか」
「私も新しいナイフがほしいわ」
「発動帯として活躍しそう」
「これがあれば殴る力、絶対強くなるよな?」
なんだかんだでみんな使いたかったらしい。
余りを譲り渡してほしい、という条件付けで、武具加工屋に制作を依頼。10日はかかるそうだ。
ドラゴンの鱗を売却しようと思った結果、高価すぎてすべてを同時期に買い取ることはできないといわれた。
深緑と赤のみの売却。180億クラピとなった。
少なく感じるかもしれませんが、4000万円だってポンと出せる金額ではありません。