表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
110/149

108話 見えないので対処が難しいですが。

7月10日くらいまで投稿頻度が落ちると思います。

「なあ、エリナは見えてるんだよな? どういうスキルだと思う?」


「猫目では見えているから、たぶん迷彩系だとは思うが……あの大きさの迷彩は、あんなに上手くいかないはずなんだ」


「それに、魔王って結構弱かったじゃない? 経験値が入らないくらいには。だから、今説明されたあの大きさにまで育っているのが不自然な気もする」


「ムカデにも負けるようなやつが、あそこでどの魔物にも攻撃されていない……っていうのは、やっぱりおかしいと思う」


「私は鳥に襲われてるのを見たわ」


「雨の後の水たまりで溺れてたな」


魔王がどれだけ弱いかの暴露がされていくが、重要なのはそれではなく。どうしてそんなに弱いはずの存在が、あそこまで大きくなったのか。それと、その元凶。


たぶんだけど、魔物の大量発生と大型魔王の出現の原因は同じ……だと思う。これは根拠のない希望的観測だけども、たぶん予想は外れていない。というか、同じであってくれという思いが強い。


「でも、どうするの? あれだけの魔物がいると、近づくのは難しいと思うの」


確かに、個別個別の魔物が弱くても、あの数は普通に押しつぶされる。でも、だったら押しつぶされる前に押しつぶせばいいのだ。


「車を出すぞ。強そうなやつは放置で、弱いやつは挽き潰して。ヒットアンドアウェイで行くぞ」




集合時間前だが、一度門に戻り車を回収。門の生存組の中には、猫目持ちがいなかったらしく、大きな魔王の存在は気付かれていなかった。が、こちらでもやはりというか、魔王は弱いものと認識されていて、その大きな魔王が『見えない』スキルがある、というだけで驚かれた。


どれだけ弱いんだ、普通の魔王は。


車を回収して門の中に。というか、どう考えても最初から乗って入ったほうがよかったな。移動力がだいぶちがう。


「メモリ、エンジンの方よろしくな。エリナは魔王の位置探知、シーナは司令官ぽい魔物の探知を。サマンサは魔王の方に、シルバーはほかの魔物に攻撃を」


「わかったわ」「おっけー」「りょーかい」「ほいほいっと」「わぉん」


それぞれの返事が聞こえてくる。あと、そうだ。蜂巣箱も屋根上に出しておく。


サマンサ、エリナ、シルバーは車の上、俺、シーナ、メモリは車内。


さーて、少し派手にやってしまいましょうか。


エンジンをかけなおし、アクセルを踏み込んだ。


魔物たちの視線を感じるが、そんなものはお構いなしだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ