105話 準備を済ませて、集合場所に。
まじん と入力すると、魔神と魔塵両方が出る上に、利用しない魔人まででるので変換ミスが多発します
準備は済んだので、南側の集合場所に。俺たちは車で向かう。自前の高速移動手段を持っているのはほかにも数組いて、ワイバーンライダーや騎乗ゴーレムなど。
ダチョウのような鳥や馬など、見たことのあるものも結構いた。鳥の方は色合い的にゲームで見たような気もするが、気のせいじゃないのかもしれない。種族名はランニングバードとなっていたので、見た目だけなのだろうが。
顔合わせをしておき、事故での同士討ちなどを防ぐ、だそうだが正直顔を覚えられる気がしない。そう思っていたらバッジを渡され、近くにいると分かるようになるとか。
事故ではない同士討ちの可能性は高まったな……とはいえ、人数が減っても分け前が減るわけでもなし、略奪行為を目論んでいる者がいなければ、そのあたりは特に心配ないだろう。
大丈夫だよな?
人数的に、複数の入り口から分かれて調査をすることになるらしい。俺達と、あと2組にパーティが南の城門から訪問することに。
「よろしく頼むよ」
「こちらこそだ」
「……」
3人目は、声が小さく聞き取れないが、協調するつもりが無い訳ではなく、握手の手を差し出してきた。それに応える。
「て、あんた……」
もう一つのグループは、いつかの盗賊をやらされていた3人組。警戒されているようだったが、こっちは気にしていない、という合図をしておいた。……伝わったかどうかは分からない。
城門に残っていた兵士は8人。すべての門に、失踪せずに済んでいる兵士を7~8ずつ振り分け、調査と休憩を数日おきに繰り返している。が、こちらの門ではどうにも調査が進んでいないらしい。
ダンジョンから魔物たちがあふれてきているからだそうだ。やはり量が途轍もないことになっているらしく、消耗戦になりかねない、ということ。他の門にも連絡は取っているが、あまり芳しくないようだ。
ただ、ダンジョンの魔物はほかの門の周辺にまではいないようで、向こうの方ならば侵入はしやすかったのかも。
調査というよりは魔物の殲滅が仕事なのだろうか? まあ、やっていけば分かるか。魔神が原因だって知っているのは、たぶん俺たちだけだろうし、その犯人である魔神も善意からの命令を聞いて、たぶん今はいなくなっているはず……だよな?
魔神の条件付けにしている危機をどうにかすれば、人は戻ってくるはず。
アレの言葉を信じるなら、だが。
魔物の殲滅と調査を行うべく、俺たちは城門から中に入る。