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84.二刀流を教える

 その後も何回か魔法を真似て精霊術を行使し、その感覚を慣れさせていった。


「まあ今日はこんなもんでいいだろ。使い続けて何かあるって訳じゃないが、後は工夫と合わせくらいだろうしな」


(合わせの方は私がヘレンと相談して行います)


「ああ、そうしてくれ」


 やるのはヘレンだからな。その体の一部と言ってもいい武器のセリーヌなら動きに完璧に合った精霊術を行使出来るはずだ。


「それでは次は二刀を教えて下さい!」


「んー、5分時間くれ。慣らすから」


「はい」


 一度魔法使いに変身し、的になる人形を幾つか魔法で生成。二刀使いに変身し、素振りをある程度した後に的に斬りかかる。


「うん、まあこんなもんだな。それじゃあ教えようか」


「よろしくお願いします」


「剣の準備も出来てるみたいだな。んー、何を教えればいいのか……」


 型、みたいなもの……あるにはあるみたいだな。


「まず、2本の剣持った状態でどの程度動けて、剣を振れるか見せてくれ。それで判断する」


「わかりました」


 俺の言うことに頷き、その場で動いてみせる。動き自体は大丈夫そうかな。剣の方は、うん、キツそうだな。


「もういいぞ。うん、攻撃の手数を増やす為の二刀流は教えるとしても慣れてからにしないとダメだな。って訳で、今回教えるのは攻守兼用の二刀流にする」


「攻守兼用、ですか?」


「ああ。片方で攻撃を防いでもう片方で攻撃する、みたいなもんかね。やってみせるから木剣1本で来てみ」


 俺も武器を木剣に変えておく。当てはしないが、その方が安心だからな。


 ヘレンが木剣で攻めてくる。その木剣を左手の木剣で弾きつつ、右手の木剣をヘレンの頭の上に寸止めする。


「まあ今のは見せるってのが目的だったからこんな簡単にやったけど、実戦だと難しいな。弾くとしてもある程度力がないといけない訳だし、その後の攻撃が上手くいかない場合もある」


「それでも、決まった場合には相手の体制を崩せたり、追撃が出来るという事ですね」


「まあ、そうだな。でも、やるにしてもある程度剣の扱いに慣れなきゃいけない。とりあえずは木剣2本持って打ち合いだな」


「はい!」


 二刀流はゲームとかでは選ぶけど実際にやるとなると辛いなぁ、これ。なかなかに面倒だ。かなり練習しないと習熟しない。


(では私が必要な場合は呼んで下さい。少し休眠しますので)


「あ、はい。わかりました。おやすみなさい、セリーヌ」


(おやすみなさい)


 今の俺にはセリーヌの声も聞こえないし、姿も見えないが、ヘレンの反応からするに休眠したな。まあ自分が使われないんじゃ休眠してた方がいいか。


「ほれ構えろー、ヘレン。今度は寸止めせずに当てていくからな。怪我はさせないようにするし、治しもするが、ある程度はマジでやるからな。ちゃんと付いて来いよ」


「はい!」


 そこからは昼休憩までずっとヘレンの相手をしていた。何回も何回も当ててしまって申し訳ないと思っているが、軽くやっているので怪我などは無かった。良かった。

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