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62.1回戦

今考えたらこれ戦っていくと4人にならないで3人になってしまうことに気づきました。普通のトーナメント式なら4人勝たせて2人、1人ってする所なのに。

……どうしましょうかね。

「それでは、クー選手の紹介を。クー選手はバトルロワイアルでエリ選手、ヒカリ選手と共に魔法で他の参加者を一斉に倒すという凄技を見せてくれました!1対1ではどのような戦い方になるのか見ものですね」


 どのような戦い方になるか、ねぇ。体力バカの騎士団長が相手だと長期戦は向かないから短期決戦を挑む事になりそうだよな。


「続いてヘンリ選手の紹介です!こちらは王都の騎士団を纏める騎士団長をしておられます!人一倍ある体力と剣の技術が特徴ですね!」


 騎士団長はクーに接近出来たら確実に勝てるだろうな。クーは接近戦あまり得意ではないし。


「それでは、第1回戦クー選手対ヘンリ選手始め!」


 司会が開始を宣言した瞬間に、クーが威力よりも速度を重視した魔法弾を放つ。1発1発は大したことのないものだろうが、数でそれを補いヘンリの足を止めている。


「おおっと!物凄い量の魔法弾です!ヘンリ選手もこの量の多さに進むに進めない様子です!」


 クーの身体のベースが俺が用意した魔法使いである以上、創造魔法を使用しない限り魔力枯渇が起きる事はないだろう。まず、クーのは創造魔法使えないが。つまり、今のままじゃヘンリは負けるって事だな。


「見事な腕前だな。その若さでこの技量。騎士団の魔法部隊に欲しいくらいだ」


 騎士団に魔法部隊なんてものがあったのか。にしても、若いって……。


「小僧、馬鹿にするなよ。私はこれでも長いこと生きている。それに私を勧誘したいならシンの小僧を引き入れる事だな。私は彼奴と四六時中一緒にいないといけないのでな」


 ま、それつまり諦めろって事ですね。教師として働いてるのって一応勇者としてアカネの近くにいるからだし。


「む………。そうか。シン殿を騎士団に入れるのは無理だから諦めるとしよう。では、行くぞ!」


「っ!はっ!」


 会話を終え、ヘンリがダメージ覚悟で距離を詰める。魔法弾にはそれほどの威力はない為に距離はどんどん縮まっていく。クーはまさか距離を詰めてくるとは思わずに一瞬焦ったようだが、すぐに魔法弾を止め土魔法で巨大な壁を前方に作り出した。


「こんなもので止まると思うな!」


 魔法で作り出したといっても初級適度の壁だ。ヘンリが剣で叩っ斬り、そのまま進もうとする。


「私がこれだけな訳がなかろう」


 しかし、土壁の斬った瞬間に爆発が生じ、ヘンリが元の位置まで吹っ飛んでいく。


「ぐっ……。なんだ!?」


「細工をしておいただけだ。斬らずに回り込めばよかったの。そして小僧、これで終わりだ」


 クーがパチンッと指を鳴らすと4属性の球がヘンリの頭上に出現し、合わさっていく。


「4属性……まさか!?」


 ヘンリが気づいた時には遅く、4つの球は完全に合わさり、大爆発を起こした。観客席の方には結界が張ってあるようで、無事なようだが、直撃したヘンリは大丈夫か?


「ってて……。実戦で魔法爆発を使う奴がいるなんてな……。俺の負けか」


 なんとヘンリは無傷だった。直撃を受けて無傷ってどんな防御力してんだって思う。そして、爆発を受けた時に吹っ飛びステージ外に出てしまったようだ。


「接近出来ていたら小僧の勝利だっただろう。小僧は罠を警戒した方がいいぞ」


「ははっ。まさかの説教か。そんな事言われたのは何年振りだろうなぁ。あんがとよ、クーさん。楽しかったぜ」


「こちらこそだ。久しぶりに本気を出せるからの。もっと楽しむ為に遠慮なく勝たせてもらった」


 本気を出させた事なんて"自己空間"で俺と相手する時くらいだからな。


「第1回戦、勝者はクー選手!今回の戦いは作戦勝ちといった所でしょうか!次はどんな戦いを見せてくれるのか楽しみですね!」


 ここで司会のコールが入り、クーの勝利が宣言され、観客が湧いた。


「それでは、次は第2回戦!ヒカリ選手対仮面の女選手の対決です!」


 仮面の女ってなんだ……。

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