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61.考えてみた

 普通の人が見破れないようなものをあのハナって子は見破ってきた。それにハナという名前。それはクーの前の主だった人の名前だ。


 自分でもあの夜の語らいからハナという人物の事を調べているが、謎だらけで全く情報が得られず消息不明。少なくともあんな少女ではないだろうし、会った時にクーもいたので、クーの知っているハナであった場合はクーが反応しているはずだ。この2点から少女のハナと消息不明のハナは異なる人物である事になるのだが。


「問題は、禁止級の闇魔法が使えた場合、だ」


 ハナという人物が闇魔法を使えるのはクーが教えてもらっていたという点から分かっている。もし、禁止級の闇魔法まで使えていた場合、少女がクーの前の主であったハナという人物である可能性を否定出来ない。

 禁止級の闇魔法の中には"体変換"よりも強力で危険な魔法が存在する。当たったら抵抗出来ず確実に体を乗っ取られたりする魔法等が。


「あの少女の場合だと王級の"体変換"でも確実に入れ替えられるが、魔法適性までは引き継がれないからな……」


 王級の"体変換"は魔法適性までは引き継がれない。クーが俺と入れ替わった時に魔法が使えなかったのがそのせいだ。しかし。


「もしも、禁止級の"憑依"が使えるとしたら……」


 "憑依"は自身の魔法適性を乗っ取った身体にまで引き継がせる事が出来る。つまり"憑依"を使えるようになってしまえば非人道的な行いをすれば一生人として生きることが出来るという訳だ。もちろん俺もクーも使えるがそんな事をする気はない。


「そして今も感じられるこの視線。アカネにも少し向いたって事は強い奴を見ていたって訳だ」


 ヘレンも強いが俺やアカネと比べればまだまだ弱い。だから視線に気付かなかった。


「つまり……狙われてる」


 この視線がハナと関係があるのかどうか分からないが、あると仮定しておいた方がいい。


「ただのデートだったはずなのに、いきなり面倒な事になっちまったなぁ……」


 そろそろ対戦相手が決まるだろうし、また後でにしておくか。


 控え室を出て、バトルロワイアルをしたステージに行けば俺以外の全員が既に集まっていて、魔法で作られた大きなトーナメント表を見ていた。


 ふむ。俺の相手は……ノーティスとかいうあの謎の男か。あの2本の禍々しい黒い剣。俺の見立てでは厄介な物なんだが、まあ戦ってみればわかるか。


 順番は……3戦目か。1戦目はクー対ヘンリ。2戦目はヒカリ対アカネ。4戦目はエリ対オウガ。5戦目はマリ対レン。6戦目はシュン対ハナ。


 戦い方が被ってないって凄いな。分けた人苦労しただろう。初戦のクー対ヘンリを観戦しようかね。

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