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29.スズに教える

「んじゃ、もう後は自由でいいや。何か聞きたい事とかあったら言ってくれ」


 初日だしいいだろう。というか正直疲れた。肉体的にじゃなく精神的に。初授業だからこれでも緊張しててな。


「先生ー棒術教えてー」


 ヘレンはエリに、レンは男子で、ヒカリがマリと、と別れスズが一人こちらに来た。


「ん、そうだな。いいぞ」


 教える為に変身する。


「そうだな……。見て覚えるのと実際に戦って覚えるのどっちがいい?」


「んー、一度戦ってからで!」


 戦ってからかー。教えるなら怪我はさせないように、動きはしっかりってやんなきゃだな。


「よし。いつでもいいぞ」


「はーい。やぁ!」


 練習用の棒を構えながら、地を蹴って俺に近づき突きを放ってくる。俺はその場から動かず自分が持っていた棒を上に投げ、突き出された棒を勢いを殺さないように掴み、スズごと自分の下まで引き、スズの手に手刀を落とし棒を取り上げる。そして丁度上に投げた棒が降りてきてスズの頭に激突。


「!?いったーい!!」


「今のはまあ俺が適当に考えた隙の多い技でもなんでもない奴なんだが、どうだった?」


「ビックリした!武器奪取と追撃で面白いと思った!」


「あれ相手の武器次第で対処が様々だし、自分の懐まで敵を自分で引っ張るしそこで反撃くらう可能性があるからな」


「なるほどー。それで、これは覚えた方がいいの?」


「うーん、覚えたいなら覚えてもいいけど、少し改良な。もっと安全かつどんな武器にも対応出来るように」


「はーい!それじゃあ他のもお願いします!」


「あいよ」


 スズが突き出してきた棒を払ってからの反撃だったり、棒を投げたり、地面に棒をついてジャンプして棒を上から振り下ろすようにしたりなどなど。色々なことをした。俺が考えた技も全て。


「すっごい!先生すごい!面白い技が沢山!中には魔物相手のまで!」


「ま、対人なんて基本襲われでもしない限りしないだろうしな。まだ魔物の方が相手をする機会とか多いだろうし」


「そうかも!先生、今の全部覚えるのにどれくらい必要だと思う?」


 うーん。色々見せたからなぁ。普通なら1ヶ月2ヶ月くらいはかかるんじゃないか?


「一月二月はかかるんじゃないか?完全にマスター出来るとしたら半年くらいはかかると思う」


「むむー………。なら私3ヶ月で全てマスターしてみせる!」


「おいおい……。それは幾ら何でも無茶だろ……」


「大丈夫!それで先生、もしマスター出来たらご褒美頂戴!」


 ご褒美かぁ〜。まあ、あった方が覚えようと思えるか。


「いいぞ。何だって叶えてやるよ」


 変身能力あるし、大抵のことは出来るからな。


「やった!それじゃあ今から頑張るね!」


 それから、リンは俺が教えた技を何度も何度も練習し始めた。

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