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142.現状把握

 目が覚めた。最初に目に映ったのは妹の五和だった。


「よぉ……。大丈夫だったな」


「……いきなり、倒れるから心配したんだよ?」


「ごめんな……。もう、大丈夫だ。んで?どうなった?」


「お兄ちゃんが相手してた方は寝てるよ。私達の方は拘束してある」


「そっか。なら休んだ分、一仕事しますかね」


 五和に頼み、拘束されている魔族のところへ連れて行ってもらう。拘束って言っていたから檻にでも入れてたりするのかと思ったんだが……。


「これは……ハナとクーか。大丈夫だよなこれ?生きてるよな?」


「弱らせはしたけどちゃんと生きてるよ。殺さないようにしたんだもん」


 鳥状態の魔族に"メタモルフォーゼ"をかけて人状態に強制的に戻し、人に戻る魔法をかける。


「あああ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


 魔族が絶叫をあげる。身体を作り変えているため、その身体には激痛が走っている事だろう。


 にしても、かなりの血塗れ状態だが、いったい何をしたんだか……。回復させておこうか。


「ん、目が覚めたようね。大丈夫なの?」


 魔族の絶叫に反応してかアカネが来たな。


「悪い、心配かけたな。なんかあったか?」


「特には何も。一応、学院長から連絡があったくらいね」


「そうか。それは後で聞かせてくれ」


 アカネが特に無いと言うのなら無いのだろうな。ならとりあえず目下は魔族だった2人がしっかり動けるくらいになって情報収集か。


「2人が動けるようになるまでは自分で動いてみるかね。あ、武器とか補充必要な物言ってくれな。用意しとく」


「分かったわ。確認取っておくわね」


 さて、自分で動くといっても魔族関係は何もヒントが無いからな。精霊関係の方を動くとするか。


 そうするとセリーヌか。学院だし、学院長からの連絡とやらも直接聞いておこう。


「俺は少し学院の方へ行ってくる。こっち頼むな」


「了解よ。ま、少しは楽しんでらっしゃい」


 楽しむ?何をだ?何かイベントあったかねぇ?まあ、行ってみたら分かるか。"転移・改"で学院までひとっ飛びだ。


 そして俺の目に映ったのは弾幕であった。横断幕ではなく、魔法の弾幕。


 尋常ではない数の魔法だったために敵が攻めてきたか?と思ったが、そうじゃなかった。魔法の弾幕は全部空に向かっており、魔法が弾けて絵を作り出している。花火みたいなものだ。


「あー!!シン先生ですわ!最近全く見なかったから何処行ったのかと思ってましたわ!」


「おー、マリじゃないか。随分と久しぶりだな。最後に会ったの武闘大会の時じゃないか?」


 うん、そうだな。前にアネラの約束を守る為に戻って来た時にはマリいなかったし。その前はクラス交換でハナと入れ替わりしてたしな。


「そうですわよ!いったい何してたんですの!?」


「済まなかったな。少し出張、っていうか勇者活動してたんだよ。まあ、まだまだしなきゃいけないことは残ってるから戻るけどな」


「そうだったんですの?確かアカネ先生も勇者活動ですわよね?カズキ先生も。何かやってるんですの?」


 こういう時マリは察しが良すぎるなぁ。というかカズキも勇者活動になってるのか。


「まあちょっとな。それよりこれ、何やってんだ?」


「ずっといなかったから分からないんですのね。これはテラミス魔法学院の文化祭ですわ」


「文化祭?」


 文化祭なんてあったのか。何やるんだろ?

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