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1.突然の異世界

新しく始めました。吸血鬼の方が少し詰まっちゃったから気分転換で書いてたやつです。よろしくお願いします。

 俺は今、ものすごく困惑している。

 なぜなら目が覚めたら見知らぬ天井どころか見知らぬ紫色の空だったんだから。


「ってて。どこだよ、ここ……」


 自分は寝相が悪い自覚があったが、まさかこんな岩場まで移動しているなんて思いもしなかった。


 というか紫色の空なんて初めて見た。青空と夕空と夜空しか見た事ないし。


「んー、とりあえず家に帰りたいんだが、現在地を把握しないとだな。それと紫色の空って時間的にはどのくらいなんだ?黒に近いんだし夜前かな?」


 誰かいないかねー。って周りにいるじゃん。なんか黒いローブみたいなの着た人が。


「なあ、ちょっと聞きたいんだけど」


「ひっ。な、なんでございま、しょう……」


 ん?なんで言葉に詰まったんだろ。まあいいや。


「俺さ、家帰りたいんだけど、ここが何処かよくわかんなくてさ。教えてくれない?住所とかさ」


「は、はい。わかりました!え、えっとです、ね。現在地は、エルグランドから、南西に行った場所にある荒野で、ございます!」


「は?」


 今、目の前の人はなんて言っただろうか。エルグランド?なんだそりゃ。日本にそんな場所はないはずだし、どっか海外?そんなわけないだろ。さすがに寝てる間に海外に行きましたとか俺の寝相がやばい。


「そうか、夢か」


「夢、でございますか?あ、あの、夢じゃないと思いますけど……」


「そこの人、少し頬を引っ張ってくれないか?」


「は、はい。わかりました!」


 黒ローブが頬を引っ張ってくる。めっさ痛いです。


「痛い痛い痛い、止めて!」


「は、はいっ!」


 おっと。痛いから少しだけ怒鳴ってしまった。


「いや、悪かった。さて、夢じゃないとなると、まじどこだここ。荒唐無稽な話だが、異世界ってやつなのか?」


 異世界。まあ憧れがあったし行ってみたかったりしたんだが、なんか思ってたのと違うんだよな。こんな何の説明無しで放り出されても困る……。


「なあ黒ローブ。俺に何が出来るかわかるか?」


 こういう異世界というのは大抵チートな能力とかを貰ってたり使えたりするものだが、さて、俺は自分が何が出来るのかすらわからない。


「あ、は、はい。少しだけ待っててください。あー、そうですね、変身が出来るみたいですよ。って変身!?」


 変身ねぇ。変身っていうとどこかのライダーさんとか3分間しか戦えないような人の事を想像するな。っていうか驚いてたがなんだ?


「変身に何か驚くようなことが?」


「は、はい。実はその、変身というのは文献でしか存在しないと言われていたものでして……」


 ふーん。まあいいや。使ってみるか。ってどう使うんだ?変身!とか?


 ボンっと音がなって俺の体を白煙が包み込む。白煙が収まると俺は目の前の黒ローブと同じような黒ローブを着ていた。


「ん?なんか違和感が……」


 微妙に違和感がある気がするので調べてみたら……女の体になっていた。声も高くなっている気がするというか、目の前の黒ローブと同じ声になってるな。目の前の黒ローブなんてわなわなと震えている。


「な、な、な、わた、私で、すか?」


「そう、みたいだな」


「い、今すぐ!今すぐ解いてください!お願いですから!」


 解けと言われてもなぁ。解き方わかんねぇんだが。解除!とかでいいのか?


 再びボンっと音が鳴り、白煙が体を包む。白煙が収まると普通の俺の姿に戻っていた。


「へぇ。こんな感じか。面白いな」


「使われた側としては自分の体を好き勝手にされてるようなものなのですが……」


「悪かったよ」


 そう言われると本当に悪かったと思う。


「さて、家に帰る方法がわからない以上ここで暮らすか」



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