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苦くて甘い  作者: mikito
3/3

3.であい

“彼”は、初めて会ったときから、変な人だと感じていた。

だって、変だもの。

そう、変。

その言葉が、彼の様々な要素を、一番端的に、総合的に、表してくれる。


辛辣なことばかり言うのかと思えば、頑張ってフォローしようとしたり(その試みはいつも失敗に終わるのだが)。

他人にどう思われようがどうでもいいと思っているのかとおもえば、どうしようもない気にしがりだったり。

本当の自分と、外に見せている自分との乖離に悩んでいたり(そのへんは普通、高校生までに済ませるものだろうに)。

普段偉そうにコメントしてくるくせに、ちょっとしたことで緊張して挙動不審になったり。


とにかく彼は、変で ―― 言い換えるとすれば、ひどく不器用、なのだ。


彼と長く過ごすうちに、分かったことがある。

ものすごく優しくて、懐の深いところがあると分かっているのだけれど。

どうしても。

どうしても、気遣いができないのである。

それは、お互い様なのかもしれない。


しかし、そうだとしても、何でも自分の思った通りに違いない、という自信には………


つける薬がない、というか、それが彼らしさでもあるので、何ともできないのである。

(確かに私も根拠のない自信を持ってはいるが、しかし、容姿へのコンプレックス等により、いつも謙虚であるよう、周りに気を配るよう気を付けているから、他の人に迷惑をかけることはほとんどないのである。)


彼が歩む道にとって、謙虚さが障害となり得ることは、私も理解している。


だとしても。

………うーん。私はいったい、どうすればいいんだろうか???


私を大切に、本当に大切に想ってくれている彼のことを、大切にしたいと。

そう、思うのだけれど。



①私には、御しきれない馬である気がする。

②そろそろ、元の自分に戻りたい。

③たぶん、大きすぎる想いに、しり込みしてる。


つらつらと並べた、彼と距離を置くための理由(ワケ)に、思わず苦笑する。


こんなにも私を悩ませる存在になるなんて、ね。

思ってもみなかった。


ねえ。

同じ大学のどこかにいるはずの彼に、そっと呼び掛ける。

あなたは私が大切で ――― 私の代わりを見つける気は、さらさらない。

それは、分かってる。

でも、ね。

そろそろ、自由にさせてくれませんか。


この、お願いは、自分勝手すぎますか………???

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