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第8話  黒い会長と衝撃の新事実

遅くなりました!

ちょっといつもと比べて短いかもですが、ヨロシクお願いします。

今俺は、2年1組の教室の前に立っている。

同じ学年とはいうものの…、やはり、何というか…、威圧感?があって入りにくいものだ。

それに俺は先日までパシられていた身なのだ。

何かを覚悟するのは自然の摂理ではないのだろうか!?


……というか、なんで俺が1組の前に突っ立っているかというと、紅科との仲直りのくだり(前々前回辺りかなぁ…)に、我妻と交わした約束のせいである。


『俺は紅科チャンの情報教えるから、お前は姫澤チャンの情報持って来い』


…って感じだったかな? うろ覚えだけど。


で、俺は健気にその約束を守ろうとしている訳ですよ。

何気にあいつのおかげで仲直り出来たし…、さ。


だけど俺はこの後、地獄を見ることになる………。





「あれ…、悠暉くん? どうしたの?」


煌びやかな笑顔を浮かべた女子3人衆がこちらに向かって歩いてくる。

なんか怖いんだけど……。

俺は鏡を見ずとも顔が引きつっていることを悟った。

何でだろうなぁ…、俺の本能が告げている。…………逃げろ、と…。


「なんか顔青いよ? 大丈夫?」


うんうんうん、大丈夫だからそれ以上近寄らないで!!!

俺の願いとは裏腹に彼女たちは腕を組んでくる。


ちょいちょいちょい…、あんまそのミサイル近づけないで!!

俺、その2つの兵器見るとマジで理性が…!


「おう…大丈夫……」


背中には冷や汗がとんでもなく流れてビショビショなんだけど、

顔は真っ赤で……鼻血がでそうだ…、ま、ミサイルを搭載している彼女が悪いんだけどね!!


「何の用事?」


両手に爆弾だよコレ!

俺、マジ死んじゃう……!



「こんにちわー、柚木ゆぎくん居るかなー?」



……ああまた。

ホント、空気壊すの大スキだなお前は。


「あ、神御蔵さん。資料出来ました。すみません、わざわざ来てくださらなくても…」


「ううん、いいよ。これ位やらないとね。」


そして、あたかもそこにいることに今気づいたといったように俺に目を向け…


「悠暉!? あたしずっと探してたのに! ゴメンねみんな、お邪魔しました」


俺を引きずってそのままペコリとお辞儀をし、教室から連れて行かれてしまった。

…、まあ、ここまででも十分地獄だけどね。

でも衝撃は大抵ラストだから待っててね★キャハ^^

うん、ごめんね。もうやめるから。


「また来てなー、紅科チャンー」

「悠暉くん、またおいで?」

「あたしら待ってるからねぇ!」

「お二人さん、また来てね!」


なんだか、結構な歓声に送られたわ。

って、そこまではイイ気分だったのだが。

扉をガラリと閉めて、紅科が開口一番言ったのは…


「悠暉あんたねぇ、バカじゃないの!?」


ばっ…バカですと!?

言っておくが俺は何気に頭良いぞ!?


「あそこは男も女も肉食系が揃ってんのよ! そんな中にモヤシのあんたが入っていったらどうなるか分かってんの!? 最後には生まれたての子鹿状態よ! それに…! それに…」


一気に捲し立てておいて、急に語尾を小さくする紅科。

え、なになに??

きになるじゃん。


「言い寄られてへにょへにょになってんじゃないわよ!」


真っ赤な顔で叫ばれた。


「んなっっっ…………!」


さすがにコレは黙ってはいられないでしょう。


「しょうがねーだろ!? 俺の周りに女なんていな……ゲフンゲフン!」


遅かった。

鳩尾に鈍い感触が残る。

悲しいかな、俺はすっ飛ばされた。


「貧乳で悪かったわね! 別に悠暉なんかに意識されても困るわよ!」


心なしか紅科の瞳が潤んでいるように見える。

……のは気のせいか??


「いやでも紅科はまだ背とか伸びるんじゃね? まだ発育は終わってね……」


「中学生から止まってるわよ!!」


「お、おぉ……」


為す術なし。

八方塞がり。

……きっと今の俺のためにある。


「で、でも! 紅科は可愛いから大丈夫だ!」


もう極論です、ハイ。

でもこんなこと言ったら俺がイタいよね?

…言うつもりじゃなかったんだけど……。


「うるさい!!」


なんでっっっっ!!!?

またすっ飛ばされた。


すると、プイとそっぽを向き、身を翻して帰ってしまった。

彼女の長い髪の毛に隠れて見えなくなった耳が、後方の風に吹かれて見えたとき、思わず口の端が上がってしまった。


ふわふわ漂う柔らかい毛質の彼女の髪の毛は、午後の陽に照らされて琥珀色に輝く。

俺が目を細めたのは、何の眩しさからだったのだろうか。

じぶんでも、よく分からない。






今度は昼休み。

真面目に姫澤についての情報を得ようとまた1組教室に来ていた。


「あっ悠暉ー! 来てくれたんだ!!」


もう呼び捨てかよ。

場末のチーママ並の声だぞ、甘ったるいぞそれ。


「さっきは会長に邪魔されちゃったけど、さぁ……」


グイと近づく顔。

化粧で隠されてはいるものの、肌はデコボコしている。

脳にまで届く、甘い香水のにおいが鼻を突く。


「あたしたちと、楽しいことしない?」


さっきは巨大ミサイルのせいで見失ってたが、あんまり美人ではない。

毛穴から違う。

やはり紅科は美人だ…、差は歴然なんだなと改めて感じた。


「うん、後でな…。それより、姫澤ナントカ、って人このクラスだよな? 紹介してくれない?」


「え……、姫澤? 姫澤に会いに来たの?」


なぜか急激にテンションを落としていく3人。


「姫澤は、あいつだけど……」


その指さされた方向を見たとき、俺は先ほどのテンションの下がりようを理解したのである。

そして、コレが。

冒頭の“地獄”の結末なのですよ。



そこには、筋肉質で、明るい茶金の髪をした男がいた。

ピアスを開けていて、制服はダルそうにユルく着こなしている。

顔はまあまあ端正だけど…、不機嫌な表情しか浮かべていない。


彼の名前は姫澤ひめざわ しょうというらしい。

笑えねえオチだ…。




彼の家は、3兄弟で、長男が美稀よしき、三男が真綾しんりょうと言うらしい。

全員、女だと間違える名前だ…。


ややこしいのは、もう懲り懲りだよコノヤロゥ!

コメディー要素復活です。

ちょっとオチが酷かったですかね?


ここまで読んでくださってありがとうございます^^

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