十六、零。
私は、16歳にして死んだ。交通事故だった。
そして転生し、
またわずか一ヶ月で死んだ。天性の病気だった。
は?
夢なら覚めてほしいが、頬をつねろうとしても幽霊なのでそもそも痛みがない。
は?
大事なことだと思うから、3回言う。
は???
冗談じゃない。信じられない。馬鹿じゃないのか。
転生ものでは、一部を時折数年飛ばしたり、それがなければ早死にさせたりで、物語の長引を避ける。
ここの作者はどうなってる。じゃなきゃ神か。
一ヶ月だぞ。それで終わったぞ。お前の話。
前世は中身のないオタク人生、今世は一ヶ月。
これの何が面白い?
あ、思いつきで作った感じか。
転生して即死したらおもろくね?ってやつか。
冗談じゃない。信じられない。馬鹿じゃないのか。
大切なことだから3回、3回言うぞ。
冗談じゃない。
信じられない。
馬鹿じゃないのか!!!
前世はオタクで、死ぬその瞬間は、転生できたらなぁとか考えてたら、ホントになるとは思わなかった。
そして、親の顔もすぐ見れず集中治療室行きになるとも思うわけもなく。
一ヶ月で死ぬと思うわけもなく。
そんなこと思うわけもなく。
つうかないだろ普通。
転生がそもそも普通じゃないが。
単に病で苦しい一ヶ月を死んだ後に過ごし、その未練で成仏できずただ苦しむだけ。
「仕事しろよ…。」
死神を睨みつけるが、困ったように眉間にシワをよせている。骨なのに。
私も眉間にシワをよせる。
幽霊も眉間にシワをよせるんだなと初めて知った。
第二話です。
冗談じゃない。信じられない。馬鹿じゃないのか…。
酷いこと言ってくれますね。
また転生させてタヒなせますよ。
まぁそんなことはしないんですけど。
次回もよろしくお願いします。