タイトルマジでどうなってんだ???
批判は受け付ける。
あくまで個人の意見だ。
いつからか、一つのジャンルがアホほど流行り始めた。
そう、いわゆる「ざまぁ系」と世間一般から認知されているソレである。
まあ、流行る分には別に構わない。ある種のテンプレートの様な物が完成しているせいでマンネリ化しているだとか、そういうことが言いたい訳では無い。
そもそもの話、無料小説サイトだぞ、と言う事だ。
書籍化しているような、とんでもなくビッグネームな御方も居れば、ただただ自分の好きな様に文字を書き連ねる作家ですらない一般人も居る訳で、そこに売り物になるほどの高い質の作品を書けなど言えるはずも無い。
「ある程度のテンプレートに、今まで無かった設定という名の素材をぶち込めば小説になる」なんて事になれば、こぞって皆が使い始めるのも自明の理。
設定だとか、ちょっとした違いだとかを個性とし、「これは全く違う物語、作品です!」と言っておけば、それだけである程度の評価すら貰える小説が楽に出来上がる訳だ。
この前置きをきちんとした上で、本当に一つだけ言いたい事があるのだ。
タイトルマジでどうなってんだ???
やはり、求める方が馬鹿だと言うのだろうか。
そうなのかもしれない。
前置きをきちんと読んでくださった皆様なら、薄々勘づいていると思うが、私はざまぁ系が正直苦手である。
初めてこのジャンルが出てきた時は新しいなと思いつつ楽しんでいたが、ランキングのほとんどがざまぁ系で埋まり始めてからはこのサイトを開く事すら少なくなった。
だが、別にそれ自体は構わないと、先程も前置きをしている。
ざまぁ系を書きたいなら書けばいい。それ自体に文句を言っても、作者にその文句を聞き入れる義務は無いからだ。
しかし、しかしだ。
タイトル位はもう少しちゃんとして頂けないだろうか。
長いタイトルはなろうの文化みたいな事を言う人も居るかもしれない。
違う、私が言いたいのは長さでは無い。
別に必要ならどれだけ長くなろうと構わない。
私が一番言いたいのは、「タイトルとあらすじを履き違えてんだろクソボケ共が!!!」という事だ。
何故、何故なんだ?
何故タイトルに句読点が付く?
何故タイトルが文章なんだ?
タイトルの情報量が多すぎんだよクソが。
はっきりと、ここで言わせてもらいたいのだが、ざまぁ系は最後まで読む気になれない。
終わり方が気にならない。いつ終わってくれても構わない。
何故なら、一番の山場であるはずの物が最初で全て終わってしまうから。
ただでさえそんな作風である物なのに、だ。
タイトルがそんなだと、読む気にすらなれない。
作品を開こうという気が起こらない。
その理由は至極簡単。
4行も5行も使って、山場の説明を終わらせてくれているからだ。
本来、タイトルや題名と呼ばれる物は出来るだけ簡潔にその作品を象徴し、かつ作品の重要な部分に関わってくるような役割であった筈なのだ。
作品によっては、敢えて長文タイトルを付ける物もあっただろう。
しかし、そこにはきちんと理路整然とした意図がもあるはずだ。
それが? 今となってはなんという体たらくか。
ただ多くの人の興味が引けそうな単語や設定を長々と書き連ねているだけ。
長さも、言い回しもウザったらしい。
一人称視点の話し言葉に三人称視点の状況説明。
タイトルで何を伝えようとしているのか分からない。
というか、多分何も伝えようとしてないだろ。
タイトル見て、どういう事なんだろうと思わせる。
作品を読ませ、タイトルってこういう事だったのかと理解させる、又は考察させる。
タイトルは小説の面白さの評価の一つであり、物語のスパイスになる物である。
せっかくの面白さを自ら一つ捨ててしまっているのだ。
ここまでつらつらと私の思考を書き連ねてきたが、きっと何言ってんだこいつと思っている方もいると思うので例を出そうと思う。
「バナナのはえている部屋」
という作品があったとする。
君たちは、ここで様々な思考を繰り広げる筈だ。
バナナは木に成る果物。部屋の中に木が生えているという事だろうか。
いや待て、「はえている」が平仮名になっている。これは「生えている」では無くて「映えている」や「栄えている」という意味なのではないか。
いやいや待て、そもそもバナナすら比喩で、全く別のものを指しているのでは……etc。
どうだろうか。
少しだけ気になって来ないだろうか。
では、ここで更に例を出そう。
「朝起きたら俺の部屋にバナナが生えている件〜実はこのバナナ、数百年前に絶滅した種類で、俺の部屋以外の環境だと育たないようです。しかも味は最高。独り占めして億万長者に〜」
さぁ、君たちはどう思った。
それ言っちゃったら面白くないだろ…という情報ばかりでは無いだろうか。
そう、言ってみれば最近のタイトルと言うのは、ネタバレである。
先程、あらすじと履き違えてんだろクソボケ共と言ったが、訂正させて頂く。あらすじ未満だゲボカス共。
あれをあらすじと言ってしまってはあらすじさんに失礼だ。
タイトルは伏線にする事だって出来るし、エンディングを暗喩したり、物語の中核を担わせたりする事だって出来るほどハイスペックなのだ。
それをわざわざ潰し、作品の価値を下げているのを見ると歯がゆくて仕方がない。
もし、これを読んだあなたが作品を作る時、タイトルをきちんと考えて欲しいのだ。