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龍神様はムべの香りがお好き   作者: 鈴音あき
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湖の中から少しだけ顔を出してみると今日はムゲの香が漂ってきていた。


嬉しくなった龍は湖から出てきてムゲの木に近寄って行くと、いくつもの実がなっていて龍の大好きな香りを放っている。


まるで龍が来るのを待っていたようだ。


龍はまず、ムゲの木の側で満足するまで香りを堪能した。


一頻り楽しんでから虫やどうぶつたちの生活を眺め、生き物たちも実を食べ尽くし香りが無くなるのを見守った。


香りが減っていくのはかなしいのだが、同じものが好きなものが他にも沢山いるのが何だか嬉しい。


そして嬉しさの分だけ優しい気持ちの入った雨を降らせていく。


気づけば新しいムゲの木がちらほらと生えていた。


その木々はまだ若い。


ムゲを食べていた動物たちが種を運んで行っていたのだろう。


龍はムゲの実がたくさん実ってほしいので、その若い木に実が成るように願った。


(早く大きくなって実をつけるんだよ)と。


人々が子どもに対して「大きくなれよ」と言っていたのを聞いていて、龍は願うことも少し学んでいた。


ムゲの木に大きくなれと願いながら雨を降らせていく。


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