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ちょっとナニかが違う世界  作者: 須美音
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次の日、店に到着。


「おはようございます。」


「カズヤちゃん、おはよう。」


「おはようございます。カズヤさん!」


出た。三つ子。

何でこいつら同時なの?


「昨日はちゃんと休めたかしら?」


「ええ、休めましたよ。」


この子ら今日も予約とかあるのかなぁ?


「所で3人は今日は予約とかはあるの?」


「はいっ!ありますっ!」


よし、もうアレだ。こいつらは一人として認識しておこう。

と、言う事は、こいつらすぐ帰るから、また俺一人か・・・

いやもうこの店なんなの?何で潰れないの?まあ、潰れたら困るが・・・


そうこうしてる内に3人はいなくなった。


「そう言えば、全く客が来ない日ってあるんですか?」


「あるわよ。」


あるんかい・・・

突っ込みどころ満載だなこの店は・・・


「あっ、電話が来たわ。」


電話・・・予約?とかだろうか?

こんな人が少ない店に?


「これからお客さん来るって」


「はい。」


ふむ、空いてる店員がいるかの確認か。

敢えて、この店って事ならば、3人の内の誰かが目当てって事か?

俺は最近入ったばかりなので、俺の存在は知らないはず。

ならば相手をガッカリさせてしまうのではないか?

しかも俺はこの業界ではレア種なおっさん・・・

ま、まあ、これは・・・


「お客さん来たわよ。」


早っ!


「そ、それでは行ってきます。」


・・・


デート終了し、戻ってきた。


「戻りましたー」


「カズヤちゃん、お疲れさまー」


今回はめちゃ楽だった。

やっぱ昨日のザコい対応をしてた同業者を見たのが良かった。

アレのお陰でちょっと自信が持てるようになったし。

まあ、それでも話題や話術を磨く必要はあるのだが・・・

しかし、それにしても・・・


「そういえば、お客さんお待ちよ。」


先に言えっ!!!

そういえばって・・・客が待ってるの忘れてたのかよ・・・


「お、お待たせしました。」


うわー、可愛い子だなあ。

そういや、今まで相手してきた子達も皆容姿は普通以上だったな。

わざわざこんな所でお金出してまでデートする必要無いと思うんだが・・・

しかも、デートって言っても、ただ話するだけだしなあ。

まあ、それもデートだけど・・・

しかし、こんなに可愛い子が・・・


「あのぅ・・・」


はうぁ!


「ど、どうしました?」


「ここって・・・芸能人は大丈夫なんですよね?・・・」


ん?芸能人?大丈夫?また訳の分からぬ事を・・・


「ええ、ここは芸能人はお断りしてないわよ。大丈夫よね?カズヤちゃん。」


ここはって・・・

他ではお断りしてるって事?

何かよく分からんが・・・


「大丈夫ですよ。」


何が大丈夫なんだろう・・・

芸能人であろうと、女性は男とデートしたい。

しかし、マスコミやファンとかの何かアレって事か。

はっ・・・! スクープ!

スクープを気にしてるって事かっ!

ならば何故・・・


「それじゃカズヤちゃん、360分ね。」


はっ!

てか、長っ!


「はい。わかりました。」


っていうか、もうそこまで行くと分で言われても、よーわからんわ・・・

時間で言って・・・

えーっと、360分って事は60で割って・・・6時間か・・・

いくら可愛くても会話だけで6時間は流石に・・・持たせる自信がない・・・

逆に時間が長いから何か食べながらとかで何とかなるかもしれんか・・・


「それでは行きましょうか。」


こうして、芸能人とデートする事になった。


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― 新着の感想 ―
[一言] 新たな強敵の登場、楽しみです。 マスターは自然に芸能人OKと言ってますが、 言外に芸能事務所のお墨付きがあって 秘密保持できる店なのかなと想像が膨らみます。 実はすごい店なのか、それともマス…
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