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3月22日 説明会

 自宅から約1時間。1時間かけてきた大学には、想像以上の人が押し寄せていた。学部生だけだ何こんなにいるのか?思ったよりも、たくさんの人が集められていた。なんで、こんな人がいるんだ?なんか、嫌だな。場をしきっているのは、同じ学科の2年生の様だった。なぜ2年生かは、私の勘だからわからない。私たちを先導しているは、2人。1人目は、男性でとても背の高い人。2人目は、女性でロングヘアーの人。どちらも、リーダー気質のようで、今回仕切るにはピッタリの人材のように思えた。すると、女性の方が私に気がついたみたいだ。女性を見ながら歩いていたからだろうか?


 女性「こんにちは」

 私 「こんにちは、、、」


 軽く会釈をし、立ち去ろうとした。しかし、女性は私のことを見逃さなかった。


 女性「あなた、ここの学部の子だよね?」

 私 「はい」


 女性は、何かに気になっているようだった。


 女性「青木って子知らない?」

 私 「いえ、まったく」


 誰かを探しているのか?


 女性「そっかぁ。じゃあ、見つかったらここに連絡してくれる?」

 

 女性から渡されたのは名詞だった。名前とアドレスが書いてあった。"真田茉歩"。誰だろう?


 私 「わかりました。もし、いたら連絡します」

 女性「ありがとう」

 私 「いえいえ」


 約100人くらいいるし、こんな中で女性は見つかるはずがない。まぁ、いっかぁ。適当にやり過ごそう。


 女性「なんか困ったらいつでも聞いてよ。私、結構繋がりあるから助けられると思うからさ」


 うなずくしかなかった。女性からもらった名刺を持ちながら、自分の席へと歩き始めた。あの女性は、こんなたくさん人がいるのに、なぜ私に名刺を渡したのか?わざとか?それとも、、、、。

 席に座るなり、プロジェクターに映し出された画面を見ていた。プロジェクターからは、大学と学部紹介がされている。ここから、2時間ここにいると思うと、なんとなく面倒くさく感じてしまう。でも、ここから逃げてはダメだ。また、いつもの私に戻ってしまう。自分に言い聞かせながら、席に座っていた。

 こんなに人が多いのが大学なのか?私は、スマホに連絡が入っていることに気がついた。連絡してきたのは、弟の優聖からだった。詳しく見てみると、帰りにケーキを買ってきてほしいという謎のリクエストだ。ケーキくらい自分で買いに行きなよ。心の中でつぶやいてしまう。

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