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3月16日 友だち

 もうすぐ、大学の説明会がある。これは、入学する人に対してのものだった。行かなくてもいいけど、このまま何もしないよりはいいかなと思った。


 ー3月14日ー


 私 「なんで、新谷とかが嫌いなの?」

 真波「なんだろうな、、、、、、。なんか、上手くやり過ごすのができないからかな」


 新谷をイメージしたが、直接関わったことがないからよくわからない。


 私 「どういうこと?」

 真波「何か嫌なことがあったら、"嫌です"って真正面から言ってくるのがあんまり好きじゃないんだよね」


 たしかに、そのイメージはあるかも。新谷と言えば、蒼井、山川、下田が近くにいる。その中でも、下田は、みんなから好かれていたから、変に攻撃とかできなかったのかもしれない。


 私 「なんでダメなの?」

 真波「嫌なことや苦手なこともそれに少しは耐えないといけないっていうのが私の考えなの」

 私 「へぇー。そうなんだ」


 真波っぽい考え方だった。クールに見えて、意外と熱い子だった。その熱さは伝わる人には伝わるみたい。私は、中学校の頃に初めて彼女の熱さを感じたことがあった。


 真波「別に何かされたわけじゃないんだけどね、考え方が合わないなって思ってしまうんだよね」

 私 「そっかぁ」


 たしかに、真波は無理に誰とでも仲良くするタイプではない。


 真波「優衣もそういう人いるでしょ?」

 私 「うーん、、、、、」


 天井を見ながら考えた。


 真波「いたでしょ?」

 私 「まぁ、いないことはないけど」

 真波「誰なの?」


 真波は、問い詰めてくる。


 私 「えー、言えないよ」

 真波「ハハハハ。ダメだよ、私言ったんだから」

 私 「えー。なんでよ」


 こういう時の真波は怖い。


 真波「誰よ?」

 私 「うーん。私は、高校3年間で仲良かった人が逆にいなかったよ」


 これが素直な気持ちだった。どうやら、真波もそれに理解を示してくれたようだ。


 真波「あー、みんなよくなかったってこと?」

 私 「そうそう」

 真波「意外だね」


 私は、どういう風に真波から見られていたんだろうか?


 私 「そうかな?」

 真波「うん。3年の時も一緒にいたじゃない」

 私 「一緒にいても仲がいいかはわからないよ」

 真波「まぁ、そっかぁ」


 決して彼女たちは、友だちと呼べるほどの仲ではなかった。

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