3月14日 直接
久しぶりに、真波の家にやってきていた。相変わらず、オシャレな部屋だ。部屋を見渡すと、奥の方に写真が飾れていた。中心には、BIG3の矢田颯希、篠木七海との3人の写真が。体操服を着ているから、おそらく球技大会の時の写真だろうな。少し嫉妬しながら、少し離れた5人の写真を見つめた。それは、私たちが塾で撮った写真だった。瀬戸明日花、五十嵐実咲、土屋陽菜乃。彼女たちは、満面の笑みを浮かべていた。
私 「久しぶり」
真波「久しぶりだね」
凛とした姿の真波は、相変わらず可愛かった。今日は、いつもと違ってズボンを履いていた。
私 「進路はどうなったの?」
真波「大学は行かないことにしたよ」
衝撃が頭の中に走った。
私 「えー!!そうなの?」
真波「うん」
私とは対照的に落ち着いていた。
私 「なんで、いけるところたくさんあったのに」
私は、次々と頭の中に"なぜ?"という質問が浮かんでくる。たしかに、大学にいかないのはいいと思うし真波だったら他のところでもやっていけると思う。
真波「ありがとう。でも、今は迷ってるから無理にいくのはやめようとなと思ったよ」
そんな選択肢があるんだなという感じだった。たしかに真波だったら、いつでも大学なんていける。それより、今は、いろいろ考えたいということなのだろうか。
私 「そっかぁ。真波もたくさん考えたんだ」
真波「そんなことないよ。優衣もたくさん考えてるよ」
私 「そんなことないよ。私なんて」
なぜ、私がいいと思うのか全然理解できなかった。
真波「優衣は、自己評価低くすぎるよ?」
私 「そうかな、、、、」
自己評価が低いのは当たり前だ。目の前に、真波みたいなのがずっといるんだから。そりゃあ、そうなってしまうだろう。
真波「うん。もっと明るく生きないと」
私 「えっ、私明るくないの?」
意外だった。自分では明るいと自覚していた。
真波「明るくないよ」
私 「えー。全然わかってなかった」
真波は、私をどういう風に思っているのか?少し疑問だった。
真波「まぁ、私は中学校の頃知ってるからそう思ったのかもしれないけど」
私 「うーん、、、そうなのかな」
中学校の頃と高校の頃では、だいぶ違って見えるのだろうか。少し不安だったのか、自分の顔を触ってしまった。




