3月7日 河川敷
今日は、朝から両親が二人とも出かけていたから、私は出かける前に、洗濯を干すことにした。
優聖「今から、出かけるの?」
私 「うん。優聖は?」
朝ごはんを食べていた優聖は、あの頃と比べるとスッキリしているみたきだった。
優聖「俺は、昼からだよ」
私 「ふーん。どこ行くの?」
優聖「野球だよ」
いつもの回答だ。
私 「あー、そうだよね。外の野球は、楽しい?」
優聖「楽しいけど、レベルが高いよ」
私 「そっかぁ。でも、頑張ってるね」
姉として、優聖には頑張ってほしい。私みたいに何かに打ちこめるものがなくならないでほしい。
優聖「海美の人によくしてもらってるから」
私 「海美の人に会えたんだ」
この前言ってた人かぁ。
優聖「うん。俺も頑張らないとな」
私 「海美の人ってなんて名前?」
優聖は、箸をおいた。
優聖「春風って人」
私 「えっ?」
一瞬で全てがつながった気がした。
優聖「お姉ちゃん、知ってるの?」
私 「私は、知らないけど聞いたことある名前だ」
それだけではない。
優聖「誰から?」
私 「明日花だよ」
明日花のことは、優聖も知っていた。
優聖「そうなんだ」
私 「どんな人なの?」
優聖「めちゃくちゃ野球にストイックな人だよ」
明日花から聞いていたのと同じだな。でも、この前なんかやらかしてたんじゃなかったっけな?
私 「上手いの?」
優聖「今は、怪我で野球できてないんだよ」
私 「そうなんだ、、、、」
そんなこと言ってたっけな?人から聞いたとはいえ、あんまり覚えていない。
優聖「でも、めちゃくちゃ練習頑張ってて凄いんだよな」
私 「へぇー」
優聖が認めるくらいだ。相当練習しているんだろうな。私も一度会ってみたいものだ。
優聖「たまにだけど、ここら辺で練習したりもするから、会ったりするかもね」
私 「そうなんだ」
やっぱり、ここら辺でも練習するんだ。だったら、いつか会ってもおかしくないなー。明日花にも会ったら話できそうだし。
優聖「河川敷とかたまにいそう」
私 「‥‥‥」
もしかしたら、、、、、。昨日いたのって。
優聖「俺も頑張らないとな」
私 「うん、頑張ってよ」
優聖は、食べ終えた食器を洗い始めた。わずか1分ほどで洗い物が終了し、冷蔵庫を開けたのだった。




