3月5日 呼び出し
急遽、呼び出した健太郎だったが、いつもと変わらないみたいだ。安心した。
健太郎「どうした?」
私 「真波のことよ」
いきなり呼び出した健太郎には申し訳なかった。それでも、聞いとかなきゃと思っていた。
健太郎「おう、どうした?」
私 「この前、明日花に会ったけど知らないって言ってたよ」
問い詰めた健太郎の反応は、どうだろうか?
健太郎「そうなんだ」
あまり、変わらない。
私 「何か知ってるんじゃないの?」
健太郎「俺が?」
私 「うん」
健太郎「知らないよ」
認めてくれない。
私 「ホントに?怪しい」
健太郎「高田さんに会って聞いたことを伝えただけだよ」
私 「うそー」
やっぱり信じられない。今までのことがホントなんて。
健太郎「そんなに怪しいのか?」
私 「そうだよ」
健太郎「何か疑われてる感じ?」
私 「うん」
自分が疑いをかけられていることを理解した様だ。
健太郎「何を疑われてるんだ?」
私 「真波から何か言われたんじゃないかってね」
健太郎「何言われたんだよ」
今日は、最近より表情が柔らかかった。
私 「知らないよ。私いないんだから」
健太郎「じゃあ、わかんねぇじゃないか」
私 「まぁ、そうだけど」
確信をつかれてしまった。健太郎の言う通りだ。
健太郎「そんなに知りたければ直接聞けばいいのに」
私 「いや、無理だよ、それは」
健太郎「なんで?」
問いに上手く反応した。
私 「だって、気まずいし」
健太郎「そうなの?」
この前も言った気がするけど。
私 「うん。でも、どこかで話さないといけないなって思ってるんだよ」
健太郎「じゃあ、俺がセッティングしてるやるよ」
食い気味に返信きたので言い返した。
私 「やっぱり、かかわってるじゃない」
健太郎「ちがうわ。今からやってやるんだよ」
必死に話している感じが強かった。
私 「あやしいな」
健太郎「じゃあ、今日中に、優衣と明日花と高田さんに連絡入れるから、後は三人で呼べよ」
三人に連絡しても、このあと上手くやれる自信がないな。
私 「うーん」
健太郎「なんだよ、それ」
結局、私たちは、会って和解するしかないということだ。外で言うのではなく、面と向かうことで何かが変わるということなのか?




