3月3日 あの日
私は、健太郎の話を聞いてから、真波たちかの連絡を待っていた。しかし、一向に連絡がないことに悶々としてしまう。健太郎が言うには、真波が発端なのだろう。あれから、実咲や美優、明日花からも連絡がこない。私は、誰かに連絡しようか迷っていた。けど、自分から連絡するのも違うかな?けど気になる。私は、自分の頭の中で行ったり来たりと思いを巡らしていた。
たしか、前5人で集まったのは9月20日。もう半年前くらいのことだ。しかし、あの時は、私は途中で帰ってしまい最後みんながどうしたかは知らなかった。途中で帰ったのは、真波と考えがあまりにも違うかったからだ。もし、私たちが集まるってなったら、どうしてもあの日の話を掘らないわけにはいかない気がしていた。けど、あの日の話は本当に驚いた。真波が私たちを憎んでいたことも初めて知ったし、そこにBIG3の篠木が絡んでいたことも驚きだった。
中学の陸上競技大会は、だいぶ昔のことだから、記憶が曖昧だった。当時のことを思い出しても、詳しいことがわからないというのが本音だった。ことの発端が私ってなるとあまり思い出したくなかった。けど、まさか宮城と喧嘩でああなるなんてな。思いもしなかった。宮城と高校で初めて同じになったけど、彼女は、私のことすら覚えていなかったのだ。
だから、高校に入ってから苦労することはなかった。けど、なんであんなに大ごとになったのに私のことを覚えていなかったのか?私には疑問だった。あの時、栞と揉めなかったら、今もこうなっていなかったのかな。あの時は、実咲や美優も近くにいたから、私のことも止めてくれたらよかったのにな。でも、実咲と美優も真波に怒られたのは意外だった。真波の言っていることは理解できるしその通りだと思う。でも、あんなに批判しなくてもいいのとは思ってしまう。
あの日、私は先に帰ってしまったけど、実咲や美優はあの時残っていたから、あれから何か展開があったのと思う。そのことについて明日花からは聞いていない。詳しいことはわからないけど、私は、もう一度あの日のことだけでなく、みんなと関係性を戻さないといけないと思っていた。最初は、気まずいと思うけど、今のまま離れ離れになってしまうと、もう本当に会わなくなってしまうんじゃないかという不安があったのだ。やっぱり、今のままだと嫌だと思い、スマホに手を伸ばし、明日花に連絡を入れたのだった。




