2月22日 スーパー
今日は、いつもより混んでいた。お母さんに頼まれた醤油と砂糖を買い、スーパーから出たのだった。大体、私の家からスーパーまで約7分。近いようで遠かった。私は、路地裏を歩き、できるだけ早く家に着くようにした。
路地裏を出ると、前から髪を風になびかせながら歩いてくるのは、学生服を着た女子生徒だった。彼女の歩みは軽やかで、あたりを見回す彼女の目は、明るく輝いているように見えた。彼女は通りを横切り、公園に向かって進んでいくみたいだ。
私は、彼女を横切りわ木々に囲まれた道を進んでいく。早く歩くと、私がデザートで買ったモンブランのケーキが崩れてしまう。右腕に抱えられた袋をできるだけ揺らさないように意識した。歩いていると、いくつかの花壇が見えてきた。キレいだな。手入れが綺麗にいきとどいている証拠だ。私は、そこに咲いている花たちを愛でながら、ゆっくりと進んでいく。
いつものように公園に入り、私はベンチに座り一服することにした。本来なら、急いで帰った方がいいのだろうけど、今はそういう気分にはなれなかった。その原因は、弟の侑聖だった。ちょうど、昨日、お母さんに向かって、侑聖がキレてしまう場面があったのだ。お母さんは、大事にしなかったけど、あの態度はなかった。
いつものように、優聖を注意すると、また揉めてしまうことはわかったから何もせず様子だけ見守った。やっぱり、このままほっとくと侑聖にとっていいことはないんじゃないだろうか?私は、周りを見渡した。公園はいつもより静かで、風が爽やかに吹いていた。深呼吸をして、切り替えることにした。
そこから、スッと立ち上がり、再び歩き出した。私は人通りの多い通りに出ていく。ここは、車も人もたくさん行き交う。17時過ぎということもあり、かなり車が通っている。私は、行き交う人々にできるだけぶつからないように小さく歩いていく。すると、右手に
料理屋の看板が出ていた。以前から、この店のことが気になっていた。
しかし、敷居が高そうで簡単には入れそうにない。いつか、お金が溜まったらここに来たいとこの3年間思っていた。外からは、店内の賑やかな声と優雅な音楽が流れてきていた。そして、お肉が焼かれたような甘い匂いにともに幸せな気持ちを感じさせられたのだ。もう自宅は目の前だ。いつも通い慣れた道を進み、帰宅の途へと着いたのだった。ドアを開けた瞬間、お母さんが迎えに来てくれたみたいだ。




