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2月21日 報告

 私は、いつものように明日花の部屋でのんびり話をしていた。最近の様子を報告していたのだ。


 明日花「大学決まったの?」

 私  「一応ね」


 この質問に聞き飽きていた。この後は、もろもろ聞かれるんだろう。


 明日花「一人暮らしは?」


 やっぱり、明日花も同じだった。


 私  「距離的には遠いけどしなくてもいけるんだよね」

 明日花「それは、迷うね」

 私  「明日花ならどうする?」


 質問ばかりされると窮屈なので仕返した。


 明日花「私なら、一人暮らしかな」

 私  「えー、なんで?」


 予想外の答えだった。明日花は、家が好きなんだと思っていた。


 明日花「だって、一人暮らしの方が楽しそう」

 私  「まぁ、そうだけどさ」

 明日花「嫌なの?」


 驚きながら、私の方を見てきた。


 私  「嫌じゃないけど、なんか楽しめるかなって」

 明日花「心配なの?」


 首を触りながら、同意した。


 私  「うん。やっぱり高校の時、上手くいかなかったからさ。次もそうなるんじゃないかなって」


 これが私の本音だ。


 明日花「なるほどね。なんか、わかるな。その気持ち」

 私  「ほんと?」


 今日も私に共感してくれる。


 明日花「私の病気もさ、よくなったり悪くなったりだから。いつになったら、病気から解放されるんだろうっていつも思うよ」


 普段から家にいたら、どういう気持ちになるのだろうか?私にはわからない世界だ。それでも、理解したいと思う。それだけ、明日花のことは、一番に理解している存在でいたかった。


 私  「そっかぁ。それは、迷うよね」

 明日花「でも、ここで折れたらダメだっていつも思うようにしてるよ」


 折れたらか。いつも折れてばかりだ。


 私  「どうやったら、そう思えるの?」

 明日花「うーん、、、、。やっぱり、気持ちかな?」


 気持ちだよな。やっぱり。


 私  「私も心折れたくないな」

 明日花「だったら、尚更一人暮らしにチャレンジしたらいいのに」


 一人暮らしかぁ。


 私  「そうかなぁ?」

 明日花「うん。だって、親もいいって言ってくれてるんでしょ?」

 私  「うん」


 たしかに。もしかしたら、今は私にとってチャンスなのかもしれない。でも、一人暮らしなんかしたら、なかなか外に出なくなってしまわないか。考えたら不安が先行してしまう。

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