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2月8日 これから


 真波「元気?」

 私 「まぁ、それなりに。真波は?」


 今日は、寺崎と真波と3人で会う予定だった。


 真波「受験勉強本気出してないから元気だよ」

 私 「周りからいろいろ言われなかった?」


 真波は、試験は受けるらしいが大学には行かないらしい。


 真波「もう、めちゃくちゃ言われたよ」

 私 「だよねー。真波クラスになると周りが黙っていられないよね」


 真波は、聖徳高校の中でも、とても大事な生徒だった。


 真波「そんなことはないけど」

 

 待ち合わせの時間になっても、寺崎はやってこない。何してるんだろうか?彼女の性格からすると、時間通りにこない人ではないないと思っていた。


 私 「寺崎、遅くない?」

 真波「何してるんだろうね」


 まだ、来てない寺崎から、今日集まる連絡が来ていた。


 私 「どうする?先行っとく?」

 真波「そうね。後で、来るでしょ」


 真波は、歩き始めた。


 真波「優衣って、一人暮らしするの?」

 私 「うん。今のままじゃだめだと思ってるし」


 私たちは、歩いてカフェを目指した。


 真波「なんで?」

 私 「だって、今みたいになんとなく生きるの微妙だし」

 真波「そうかな?」


 真波は、否定的だった。


 私 「そうだよ」

 真波「私は、一生懸命な優衣好きだけどな」

 私 「何よそれ?」


 一生懸命な私って何だろう?


 真波「優衣が楽しかったらなんでもいいんじゃない」

 私 「真波は、4月から具体的に何か決まってるの?」


 真波が大学に行かないことは聞いていた。でも、何をするかは聞いていなかった。


 真波「いや、まだだね」

 私 「そんなんで大丈夫なの?」

 真波「大丈夫じゃないよ」


 何も決まってないとは言うけど、本当は決まってるんじゃないかと勝手に思っていた。


 私 「だめじゃん」

 真波「とりあえず、試験も受けてるしね」


 そこがよくわからない。大学いかないなら試験なんて受けなくてもいいのに。なんで、そんなことするんだろう?


 私 「試験もう受け終わったの?」

 真波「いや、まだあるよ」


 まだ、あるのか。


 私 「まだあるんだ」

 真波「うん。明後日にね」


 明後日って、もう少しじゃん。


 私 「勉強しなよ」

 真波「いや、するよ。でも、いっぱいはしないよ」


 やっぱり真波は私の想像の上をいく。そんな真波と話せるのも今のうちだけなのかもしれない。

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