2月3日 BIG3
昨日、小野田という女の子と連絡先を交換して、話はトントン拍子に進んだ。そして、今、目の前にいるこの二人。何やってるんだろう、自分は?私たちは、電車で神奈川に向かっていた。
寺崎 「なるほど、そういうわけで田中さんが来たんだ」
小野田「そうそう。面白くていいんじゃね?」
寺崎 「それは、そうだね」
私は、寺崎と小野田の話を聞いていた。
小野田「美桜は、田中さんと話さないの?」
寺崎 「私はないかな。ね?」
私 「そうだね、クラス違うし」
慌てて、答えた。
寺崎 「クラス違うと、なかなか話す機会ないよね」
首を縦にふった。
小野田「じゃあ、なんで知ってるの?」
寺崎 「共通の知人がいるんだよ」
共通の知人とは、おそらく真波のことだろう。私たちが座っていた4人席に、70歳くらいのお婆さんが座った。
小野田「誰なの?」
寺崎 「高田真波っていう子なの」
想像した通りだ。
小野田「どっかで聞いたことある名前だな」
寺崎 「そうなの?」
なんで知ってるのだろ?疑問に思った。
小野田「うん。どんな子なの?」
寺崎 「BIG3って言うくらい凄いんだよ」
小野田「そうなんだ」
東京にいる小野田に言ってもわからないだろう。そう思いながら、寺崎の話を聞いた。
寺崎 「そうそう。私も田中さんもさ、話してるといつとBIG3の話になるんだよね」
私 「わかるかも、、、」
無意識のうちに、話に入ってしまった。
寺崎 「だよね」
小野田「そんなにBIG3って凄いの?」
寺崎 「別に芸能人とかじゃないから、たいしたことないんだけど、なんていうかね、、」
寺崎の言っていることは、なんとなくわかる。
私 「何しても敵わないんだよね」
寺崎 「それだよ、それ」
小野田「どういうこと?」
小野田にわかりやす様に、説明を始めた。
私 「凄い人ってたくさんいると思うんだけど、あの人たちは、全てにおいて最高値なんだよね」
私たちの生活にもガッと入ってくるBIG3。
寺崎 「わかる、わかる。なにか一つだけできるんじゃなくて全てできる感じだよね。顔、スポーツ、勉強、性格。全て完璧」
寺崎は、私が言ったことを繰り返した。私は、電車に揺られながら、窓からうつる冬空を見つめていた。停車駅に着いたこともあり、さっきのお婆さんは、席をたった。




