表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/80

2月1日 漢字

 いよいよ明日が大学入試試験になった。受かったらとか落ちたらとかそんなことを考えることすらない。ただ、漠然と過去問を解いていた。

 明日花や真波たちとの関係の方が気になっていた。このまま、卒業しちゃうともう、昔みたいに戻れるか不安になっていた。この3年間で最も会っていなかったのが、実咲と陽菜乃。連絡でのやりとりもほとんどしない。二人の現状は、いつも明日花から聞いていた。

 別に二人とそこまで仲がいいわけではないけど、なんか寂しい。自分が必要とされてないみたいでなんかな、、、。明日花は、みんなから慕われてるし、真波は、BIG3の二人がいる。実咲と陽菜乃は、お互い仲がいい。親しい人がいないのは、自分だけなんじゃないか。

 自分には誰がいる?クラスの村上や屋久保か?それとも明日花や真波か?考えれば考えるほど自信がなくなっていく。解き終えた問題の答え合わせを始めた。

 苦手な国語だったが、意外と正答している問題が多い。現代文の読解問題は、全て正答しており、漢字だけ間違っていた。間違えがあった漢字は、7問中3問しか合っていない。今日、間違えたのは、『後悔』、『歓喜』、『瞬時』、『革命』だ。

 どの問題もそんなに難しくないはずなのに、書けなかった自分が恥ずかしい。全く書けなかった問題は、ほとんどなかっただけに惜しいミスでもある。いい大学に行けば、こんな簡単な間違いやミスが合否に関わるんだろうなと思った。

 問題を解き終えた私は、赤ペンを置いて、机にもたれかけた。何目指してんだろ?自分って?だんだんわけがわからないでいた。そういや、なんで自分って塾に行っていたのだろう?ふと、考えてしまった。塾をやめたのは、高校1年生の夏。明日花や真波がだんだん塾に来なくなってからだ。

 今でも、塾に行き続けているのは、真波と実咲だけだ。明日花は、体調不良でやめて、陽菜乃は、偏差値が高い別の塾に通いだした。やめた中では、1番遅かった。真波と実咲がいたこともあって、どうしようか迷ったけど、このまま続けてもと思ってやめたのを覚えている。

 あの頃から、何か頑張るのをやめた気がする。高校入った当初は、サッカー部のマネージャーもしてたし、遊びや勉強も頑張っていた。最初は、真波とケンカしてからだ。サッカー部のもう一人のマネージャーだった入江ともめたり、クラスでもだんだん浮くようになった。私は、立ち上がってベットに倒れ込んだ。、

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ