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17. 金谷

 14時33分、金谷駅に到着。ここは島田市だ。

 南側に出口はないので、地下道で北側の改札へ。トイレに行く途中に、ありましたよホーム上の名所案内。5つあるが、この中で行けそうなのは、牧之原大茶園。徒歩10分だそうだ。忘れていた訳ではないのだが、静岡と言えば、お茶。

 東田子の浦での沼の悲劇が頭をよぎる中、5,000ヘクタールを誇る東洋一の大茶園を目指すことにした。


 駅舎内の地図に大茶園の文字はなし。10分で行けるんじゃないのか・・・?


 とりあえず外に出た。駅を出て左ののぼり旗の文字が、「島田市緑茶化計画」・・・。

 右には観光案内所があり、この前にあるのぼり旗に恐ろしい計画はなさそうなので案内所の中へ。案内所、明日から休みだったのか。セーフ。


 だが、牧之原公園はあっても、「大茶園」の文字はなかった。そしてこの公園のそばに、ふじのくに茶の都ミュージアム。これも興味あるな。開いてないかもしれないけど。


 駅舎外にも地図があり、こちらにも「大茶園」の文字はない。牧の原公園イコール牧の原大茶園なのか・・・?

 迷ったら、ネット検索。だが、結構あいまいだった。明らかに10分じゃ着かないような場所を指してるサイトもある。色々見た結果、牧の原公園イコール牧の原大茶園と判断して、牧の原公園を目指すことにした。この近くにある、ふじのくに茶の都ミュージアムを目的地にするのがいいだろう。


 で、地図サイトで表示。・・・これ、絶対、10分じゃ着かない。1キロは確実にある。でもまあ、せっかく来たし、行ってみるか。国道473号を使えばいいのだが、遠回り感すごいな。近道もどこかにありそうだが、どこで線路を越えればいいのか分からない。ここは大人しく、473号で行くか。



 最初だけは、駅を出てずっと左の方にショートカットの歩道があった。この先に「旧東海道石畳」なるものがあるのだが、行く余裕はなさそうで、断念。


 473号に合流し、線路越え。地図で分かってたけど、この道のうねりよ・・・。しかもずっと上り坂。

 お、でも、見晴らしが良くなって遠くに島田市の街が見えるぞ。それと、その左手前の丘、あれ茶畑じゃないか?


 と思ったらすぐそばにも茶畑が登場。いいですねえ。茶畑を眺めながら坂を上っていると、さらに開けた場所に出た。おお、いい眺めだ。坂を頑張って上っているのだから、これくらいのご褒美はないとね。右に茶畑、左にも茶畑、さらに遠くには島田市の街を一望できる、国道473号を上り続けた。



 下の街と、東海道線の線路を見ながら思う。これ、近道、考えない方がいいかも。駅はこっちみたいな表示もないし(実は期待してた)、下ったら行き止まりでまた上るとか、住宅地で何度も行き止まりにぶちあたるとか、自分なら絶対にやらかす。遠回りでも、確実な道で帰ろう。在来線で53回も途中下車するのだから、これくらい些細なものだ。


 でも、これ、いつ着くんだ・・・? 地図サイトの画面もカメラに収めてたので、それを見る。いま右カーブしてきたところで、そば屋さんが・・・あった! 今ここか。あと1/3ぐらいだな。よーし。



 そば屋さんを過ぎ、さらに進み、そしてカフェの先に、牧の原公園入口のバス停。黄色の看板のパスタ屋さんも過ぎた所で、牧の原公園入口のパネルが現れた。やっと着いたか。ひたすらの上り坂、しんどかった。


 Vターンで坂を上がり、またVターンがあるけど無視して「40」の速度制限が書いてある方に真っ直ぐ進んだ。

 この建物はおそらく、ふじのくに茶の都ミュージアム。入口らしき場所に来たが、やはり閉館。右手に回ると茶畑があり、奥にもありそうだったので進んだ。


 その先で、さらに広大な茶畑が広がっていた。おぉ・・・。これは、凄いな。これ全部茶畑か。

 そしてミュージアムの方を見ると、「牧の原大茶園」と縦書きで書かれた石碑。確かにこれは、大茶園と言える。駅の名所案内にあった10分の倍は掛かったと思うが、初めから分かっていたので問題ない。結局「公園」と「大茶園」の差は分からないが、もういいや。

 これ、自転車でこの茶畑の間の道を走るものいいかもね。ここまで来るのが鬼の上り坂だけど。


 ここにある階段は上がれるようで、2階部分に上がってから、西日で逆行になっているけど記念撮影。よく見たら、左前方の民家の奥も茶畑だ。どうあっても、住宅地より茶畑の方が圧倒的に広い。これ、ここの人たちだけで育ててるのか・・・?


 茶畑に満足し、引き返す。

 ミュージアムの表側に戻ると、ミュージアムを背にして左前方に、「牧の原公園」と書かれた案内図があった。公園と言うよりは、街を見るための展望台だな。なるほど、こっちが「公園」で、後ろの茶畑が「大茶園」な訳だ。ようやく謎が解けた。


 それにしても良い景色だな。自分の他にも、何組か人が来ている(車かな?)。夜景も相当なものになるだろう。暗い中で、駅からここまで歩いて来れる勇気があればだけど。



 足が限界に近づいてきたので、すぐ近くのパスタ屋さんで休憩。ここで今日の宿も取ってしまおう。窓際の眺めがすごく良いけど、1人で落ち着きたいので避けた。お茶じゃないけど緑色の、ジェノベーゼをいただきました。


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