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神で職人て変か?  作者: Sohki
ストーカー編
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神様、対応

頭痛くなってきた。あの馬鹿の所為で色んな所に被害出てるじゃん。ハーデスのおっちゃんの所に落としたのは静かになったから結果オーライて事だったのに…てか、取り敢えず妖艶な微笑みを絶やさないコレーの姐さんも怖いんだけど。天界に戻って来たのにお母さん所に行かないのかな?


「セーレはどうしたいのさ?」


「ルシファー様は性格に難アリですがサタン様のお気に入りの1人なんで手を出せないですよ〜…困ってなかったらロキ様の所まで来てませんよボク」


はぁーっと長い溜息吐くセーレ。


「でも、お前も管理してる領地や屋敷があるんだろ?いつまでも天界には入れないだろ」


「確かに領地には理由を付けて何日かは留守にするって言って出て来てるんですが…優秀な秘書でも(トップ)が居ないとダメな時があります。でも、ブライトは取られたくありません!!」


そりゃまぁそうだよな。するとコホンと咳払いをして此方を見ている老神龍(ラオ)が口を開いた。


「そこの小僧の為にこれ等を用意したのであろう主よ」


カウンターを指差す。あー、それ?そうなんだけど、


「一応前もって発注されてたから対策的なアクセサリーの準備はしてたんだぜ?でもこれ紅血設定しないとマジで危ない代物なんだけど大丈夫か?一応セーレ用とブライト用があるだが」


曇り顔に光が差したのか笑顔になるセーレ。


「ロキ様ホントですか?!あの変態(ストーカー)に対抗出来うるアクセサリーなら大枚叩いて(はたいて)も買います!!」


キュイーと呼応する様に鳴くブライト。本当に綺麗な純白の小龍になったな。


「んじゃ先ず紅血設定な?ちょいチクッとするけど我慢してくれ」


ファントムがスっと極細の消毒済の針を持ってきた。それをセーレの右手人差し指にプスっと刺して血を貰う。ブライトには龍専用の針で同じ事をする。


「これで紅血設定は完了。お前ら以外に解呪も不可能だから」


防呪手袋を嵌めながらブライトの首に呪具と解呪の首輪を変態(ルシファー)に対応出来る様に付けてやる。


「コレってどういう効果があるんですか?」


セーレがまじまじと眺める。


「あ、ちょい待ち。セーレもこっちの呪具と解呪のアクセサリー付けないとブライトから弾かれるぞ」


そう言ってセーレの手首に呪具と解呪のブレスレットを付けてやる。


「おけおけ。コレはお互いを想いあってる主従関係なら弾かれないし呪われない優れモノ。ただ邪な考えの奴だと…例えばルシファーだとアイツってナルシストだろ?多分見た目が醜悪になると思うな。そして死に至るかな?相手によって効果は違う。無関心なら呪われもしないけど倦怠感に襲われたりするかも。それでも最悪死に至る」


「えっ?!」


驚いた顔で此方を見遣るセーレとキュイキュイーと鳴くブライト。


「それって大丈夫なんですか?」


「だってストーカーがアイツなんだろ?それくらいのリスクないと諦めないだろ」


テレサが入れてくれた紅茶を飲む為ティーカップに手をかける。


「これ幾らくらいになりますか?」


セーレは納得した顔をして聞いてきた。


「初めての発注だったし少し同情含めて聖金貨50枚くらいかな?半分俺の所為っぽいし」


頬をポリポリと掻く。


「それで買います。一応多めに持って来てたので…解呪の方法は聞けるんですよね?」


「勿論。本当は俺が届けて説明するつもりだったしな」


「あの人が諦めてくれたらそれでいいんです」


肩の力は抜けたみたいだな。あれ?そう言えばセーレどやって帰るんだ?ふとコレーの姐さんの方を見る。するとうふふふと微笑みながら、


「私はそろそろお母様の所に参りますわね」


と普通に帰る気で居るぽい姐さん。え?俺が連れて帰るの?


「セーレ?お前今日中に帰りたいか?」


「いえ?直ぐに帰らなくても平気ですけど…」


呼応する様にキュイーと鳴くブライト。部屋は幾らでもあるからな俺の屋敷…一先ず説明もしないといけないし直ぐに帰せれないから泊めるか。


「セーレ俺の屋敷に泊まるか?」


「ぇ?えぇっ?!」


ボンッと顔が赤くなるセーレ。いや、何考えてんだ?


「いや、同衾しようとかそういうのじゃねぇぞ?」


「ですよね…」


すーはーと呼吸を整えてるセーレ。


「それでしたら1週間程泊めて頂けませんか?」


「構わねぇぞ。コレーの姐さんもあざっす…早く母君の所に行ってあげてくださいっす」


「そうね…また機会があればお邪魔しますわね」


それではまたねとアトリエの玄関から帰って行ったコレーの姐さん。


「セーレは何かアレルギーとかあるか?それかコレが食べたいとかあったら希望には添えれるぞ?うちのシェフは有能だからな」


「それでしたら朝は柑橘系のスムージーで昼は軽めの生ハムとレタスのベーグルサンドとフルーツジュース…夜は洋食ならお肉でもお魚でも良いです」


「美容気にしてるのかどうか分からないメニューだな」


くつくつと笑うロキ。


「一応は気にはしてますよ…ロキ様みたいな美貌にはなれないですけど」


「取り敢えず部屋に案内するわ」


先に会計を済ませてアトリエから本邸に続く廊下を歩く。


「ロキ様の屋敷って凄いですね。魔王城も凄いのに劣らずに素晴らしい。しかも有象無象が全く居なくて清潔感がありますね」


「あー、魔王城の有象無象は気持ち悪いもんな。俺の屋敷は白基調だし執事と専属メイドに掃除と定期的にお祓いしているから綺麗に見えるのかもな」


へぇーっと周りをキョロキョロしてるセーレ。


「俺の屋敷無駄に広いし食堂と部屋近い方が覚えやすいよな?」


「そうですね…迷ってしまいそうです」


「なら表玄関の右側の通路の部屋が食堂と中庭のガゼボに近いからそこにするか…こっちだ」


すたすたと歩いてくロキの後ろを付いてくるセーレ。途中ガゼボで遊んでたルシエラと合流して3人で歩いてた。


「此処がお前の部屋な?一応冷蔵庫付きのダイニングキッチンと風呂とトイレがセパレートで付いてるよ。スムージー自分で作るなら材料持ってこさせるけどどうする?」


「あ、それなら朝は自分でも作れる様にフルーツと野菜をお願いします」


ぺこりと頭を下げるセーレ。


「OK。それはうちのシェフと相談して材料を選んでくれ」


部屋着と寝間着は俺の貸せばいいか。サイズ合わないだろうからルシエラに幾つか秒で作ってもらうか。


「セーレの部屋着と寝間着俺のヤツでもいいか?一先ず」


「ロキ様の服…?!いいんですか!!??」


「お…おう、いいけど?使用済みじゃないぞ?袖通してない新品だけどな?」


「それでもロキ様の服…あぁ、サタン様に自慢が出来てしまいます」


「あー…言わない方が戦争にならないと思うぞ?」


その一言はセーレには聞こえてない様だった。

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