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神で職人て変か?  作者: Sohki
遺跡編
52/85

神様、生誕祭の締め

サタンが別室から戻って来た。周りの皆はサタンを見て、


「「「おぉ…素晴らしい」」」


と褒め称えていた。勿論似合う様に作ったからな…当然だろと思っているロキ。嬉しそうにどう?どう?とクルクル回るサタン。


「似合ってるぜ王様よ」


ロキがそう言うとサタンはぱぁーっと満面の笑みを浮かべる。


「コレもう大事にするよー♪お嬢さんのも部屋着にするね」


ぎゅっと抱きしめるポーズを取るサタン。そんなに気に入ったのか?


「他の奴らのプレゼントも気に入ってるって言えよ」


くつくつと悪戯っぽく笑うロキ。


「装飾品は飽きたのー。こういうのが新鮮味あって嬉しいんだから」


むーっと膨れるサタン。子供かよ。まぁ、いつもの上物のスーツより華があってとても目立つから嬉しいんだろな。


「所で今日の宴会はいつもと違うのか?」


気になったので聞いてみる。大広間に装飾された花や飾り付け等を見るとケーキでも出てきそうだ。


「あ、うん。呑むのは呑むんだケド…最初に前菜からメインのコース、そしてオレのバースデーケーキを食べてって言う感じの宴会になるよー?」


やっぱりか…あっ、酔い潰れる前に言っておこう。


「俺ら明日には天界へ帰るぞ?」


「「「ええーーー!!」」」


サタンとセーレとザガンが反応した。サタンは分かるが何でセーレとザガンまで?


「ロキ様!もう帰ってしまわれるのですか!!」


セーレが涙目に言う。ザガンも続けて、


「ロキ殿…もう帰られてしまうのですか?」


と愕然としている。そこにサタンも畳み掛けて、


「もう1週間くらい居てもいいじゃん!!」


と不貞腐れながら言う。いや?俺の本来の目的忘れてねぇか?


「俺が来たのはあくまで遺跡があるっててめぇが言ってたのと、てめぇの誕生日覚えていたからだよ」


「でもー…」


「でもも何もない。決定事項だかんな?」


「ボク記念写真とこの子しか居ない」


式神(使い魔)を撫でながら愚図るセーレ。


「ある意味充分じゃねぇの?」


「思い出も欲しいんです!!」


「空中散歩したじゃん?」


「そうですけど…」


「取り敢えず今日はセーレも誕生日パーティー楽しもうぜ?無礼講なんだろサタン?」


「勿論!!」


ザガンとダンタリオンも此方に来た。


「せめて最後くらいはロキ殿のお話などご教授頂ければと思い…」


とザガン、ダンタリオンも、


「私も色々なお話を聞けたらと思い此方に来ました」


少しはにかみながら言うダンタリオン。


「硬っ苦しいのは無しにしようぜ?」


「性分なので…」


「私もだ…」


サタンが周りを見て食べ物と飲み物が行き渡ったのを確認。アモンが指揮を取り乾杯した。いつもの大広間を陣取っている丸い円卓は無く。皆が自由にしている。中には何故かあるソファに寛いで座っているヤツも居るくらいだ。俺はサタンからあまり離れないようにしていたら、次から次へとサタンへ挨拶するヤツがいる。


ルシエラと目配せして離れる事にした。セーレとザガンとダンタリオンは勿論俺らに付いてきた。


「なぁ?何でいつもと違うのか気になったんだが?」


セーレに問い掛ける。セーレは事情を説明してくれた。


「サタン様はあぁ見えても皆を纏める方で、贔屓とか作らない様に決め事を作ったんですよ。魔王の宴会には13(にん)迄って。ですが生誕祭は特別なのでほぼ全魔族(デーモン)が来たのだと思われます」


ふーん。だからいつもは13(にん)な訳ね。数字も意味があるのか。


「あ、そうだ!セーレは魔力あんまり無いだろ?これ要らねぇ?」


収納袋から魔石を取り出すロキ。セーレは目を輝かせて見ていた。ザガンが、


「セーレ殿?これは本当に素晴らしい品物ですよ」


セーレは魔石を見ながら、


「キレイな魔石ですね…コレって…」


「俺の魔力の結晶って言えば想像つくか?」


「幾らですか!!」


食いつき良いな。嬉しいけど…んー、幾らにしよう?


「セーレの所持金と相談でいいぜ?新顧客だしな…先行投資みたいなモノだ」


「因みに他の方には?」


セーレがおずおずと聞いてくる。


「ダンタリオンとザガンが買い取ってくれてる。サタンも欲しいらしいがな」


「「私達はもう貰いました」」


と、ザガンとダンタリオン。


「資産家のザガン様まで…分かりました。聖金貨100枚分お願いします」


「了解。これからは顧客として宜しくな」


そう言い魔石60個程あげた。


「あ、ちなみに俺は分からなかったんだが…その魔石魔力補填する上に疲れも取れるみたいだぞ?」


「まるで万能薬ですね」


はははと笑うセーレ。セーレとザガンとダンタリオと話していたら宴会も半ばだったのか巨大なケーキが出て来てルシエラが目を輝かせていたのは話すまでもないだろう。宴会も無事に終わり、相も変わらずの死屍累々を横目に部屋に戻るロキとルシエラだった。

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