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神で職人て変か?  作者: Sohki
魔界編
32/85

神様、彼等は今

サタンの魔力を探り転移魔法(テレポート)を使った。あれ?まだ大広間に居るのか?


飛んでサタンを探す…あ、居た居た。


セーレとなんか話してたみたいだな。


「おい、サタン。遺跡と言うか迷宮(ダンジョン)についてなんだが…」


そう声を掛けるとサタンがこちらに向き、


「あれ?ロキ?もう終わったのー?」


サタンがきょとんとこちらを伺う。


「終わってねぇよ。サタン、魔族(デーモン)の古代文字読めたよな?てか、読めるよな?」


「一応?どうかしたの?」


「施錠は解除出来たんだが中が古代文字だらけで進めなかったんだよ」


「ふーん…ロキなら読めると思ってたんだけどー」


「俺はそこまで勉強してねぇよ」


「アモンも読めた筈だけど…ロキの方が先に帰って来たからねー。どうしよう?一応連絡してみるよ」


サタンが携帯を取り出して話してるようだ。セーレは此方を伺いながら話掛けるか悩んでるみたいだが一先ず無視する。


あ、そう言えばルシエラに何かしたい事あるか聞いてみるか。


「ルシエラー?何かしたい事あるか?」


ルシエラはうーんと考えてから…


「あ!湯浴みがしたいです!」


あー、そう言えば昨日酔い潰れて入ってなかったっけ?


「俺は入ってるからルシエラだけ入るか?」


「そうします♪」


にこりと微笑むルシエラ。


「サタン…俺ら部屋に一度戻るぞ?」


そう言うと丁度サタンは電話が終わった様子で、


「良いよー?何なら今日も泊まっていきなよ♪」


「どうせまた宴会でもするんだろ?」


「当たりー♪昨日のメンバーとは違う面子呼ぶけど?」


「俺は遺跡探索したいんだが…」


呆れて溜息をつく。


「オレも遺跡に行くなら準備要るんだから仕方ないじゃんー」


サタンは膨れてる。


「いや、アモンも読めるんだろ古代文字?また行けばいい話じゃねえのか?」


「イイじゃんイイじゃん♪お願い!セーレは今日帰る?」


セーレはムッとしてサタンを睨みつけてからロキを見つめて、


「ロキ様が宴会に居るのですからボクも参加しますよ!」


と言い放った。


「分かったよ…今晩は他に誰を呼ぶんだ?」


ロキは諦めて了承するとサタンが、


「半分程は昨日と違う面子だよ♪」


と何処か嬉しそうなサタン。


「それはさっきも言ってたろ…また酔い潰れんなよ?」


溜息混じりに言う。


「あ。そうだ!ロキ飲み比べしようよ!!」


「はぁ?!なんでだよ?」


「昨日酔ってなかったじゃん!負けず嫌いなんだよねオレ♪」


「何で勝負するんだよ?呑んだ数か?」


「それが分かりやすいねー。呑むのはなんでもイイよー」


「俺は何でも飲めるけどどうするんだ?」


「お互い似た物飲めばOK♪それじゃあ今晩呼ぶ面子に連絡するよ」


「んじゃ俺ら部屋に戻るわ。後、宴会の時さ野菜の料理とか増やしてくれねぇ?肉ばっかりだと胸焼けするんだが」


「OK♪料理長に言っておくよ」


「はいよ。ルシエラ行くぞ」


ルシエラを連れて部屋に転移魔法(テレポート)で戻る。ちゃんとベッドメイキングされているようだ。


「あれ?部屋にお風呂あったんですね…気付きませんでした」


「一応大浴場もあるみたいだぞ?」


これは前もってサタンに聞いていた。


「大浴場も良いですねー…でも、今はシャワーだけで済まします」


ルシエラはそう言うと着替えを持って浴室に行った。あれ?ファントム影の中だっけ?


「ファントム居るか?」


そう影に向かって言うとファントムがお辞儀しながら出てきた。


「如何なさいましたか旦那様?」


「今日はまだ宴会らしいから部屋に居るか?」


「左様でございますか…書類が少々残っておりますので作業致します」


「相も変わらずマメなヤツだな…程々にして休めよ?」


「恐縮でございます」


ルシエラはまだシャワーかなー?


トントンとノックの音が響き渡った。


誰だ?と思いながら扉に向かおうとするとファントムが「私が出ます」と言うので任せた。


どうやらマモンが宴会の事を言いに来たらしい。


「今晩の宴会には昨日と違う9(にん)がいらっしゃる模様です。時間は昨日と同じ頃合なので宜しくお願い致します。それ迄はご自由にして宜しいそうです。では、失礼します」


パタンと扉を閉じてマモンは行った。んー?色々教えるって言ってた奴らの様子でも見に行くかな。風呂上がりのルシエラには留守を頼んだ。


サタンへの報告も終わったので暇な間に約束を守るとする。そう思い取り敢えずダンタリオンの魔力を探り転移魔法(テレポート)を使う。


さっきの実験室に居るみたいだった。


「うーん…」


何か唸ってるダンタリオン。


「おい?どうしたダンタリオン?」


と声を掛けると少しビックリしてからこちらを見るダンタリオン。


「貴殿か…いや、あれから何本か試しに作っているのだが成功率が悪くてな…悩んでいた所なのだよ」


手元を見ると確かに中途半端に出来上がったポーションが幾らかある。


「どんな風にしてるか見ててもいいか?」


と近くにあった椅子を引き寄せて座りながらロキは言う。


「是非お願いしたい所だ」


と喜ぶダンタリオン。


材料を入れて魔力を注ぐ…そこまではいいが、


「ダンタリオン…魔力の注ぐ量が不足してるから失敗作が出来るんだ。最後まで気を抜くな」


「そうだったのか!出来上がってると思って止めていたのが原因か…為になった」


「どういたしまして」


ダンタリオンはコツを掴んだのか次々と作成していく。


「次は纏めて作る練習してみたらどうだ?」


と提案してみる。


「纏めてですか…私に出来ますか?」


「やってみなきゃわかんねぇだろ?」


取り敢えず5本分からやらせてみるか。


「これで5本分なんだが魔力は普通に注いでみろ…出来上がったらストップって言ってやるから」


集中して魔力を注ぐダンタリオン、それを横目に見ながらダンタリオンの失敗作を完成品に修正するロキ。失敗作を纏めて完成品にしてダンタリオンを見るとそこそこ出来上がる様だった。


「ダンタリオン、後少しだ」


「分かりました」


更に力を込める。うん、出来上がったみたいだな。


「もういいぞ?」


ロキが言うとダンタリオンは力が抜けたのか椅子に座り込んだ。


「流石に力を使い過ぎました…ん、あれ?失敗作は何処へ?」


「此処。俺が調整して完成品にした…後、ダンタリオン魔力切れるの早くねぇ?」


「私達魔族(デーモン)は欲を魔力に変えるので、人間等から補って自然と使ってるんですよ…意識してなんて余りないですから切れたのかもです」


「そうか…じゃあ、これも覚えるか?右手貸してみろ」


ダンタリオンが「?」となりながら右手を差し出す。


俺はその手を取り魔力を流してやる。


「魔力の応用だ。魔力切れのヤツに自分の魔力を渡すだけだがな」


「っ?!」


少し驚いた後ダンタリオンの魔力が増えたのか元気になった。


「貴殿は本当に素晴らしい方だ…これは私にも出来るのですか?」


「勿論。ただし使う場面は少ないかもな」


と、説明しながら魔力を最大まで送ってみる。


「ダンタリオン試しにやってみな。MAXまで魔力補えただろ?」


「そうですね。充分過ぎるほど魔力に満ち溢れてる感じです…貴殿の魔力量が恐ろしいくらいです」


はははと笑うダンタリオン。そのまま右手に集中して魔力を流そうとしている。


「んー…微量ながら送られてきてるぞ」


ふむと真剣にみてるロキ、これだと時間掛かるな…どう説明しよう。


「難しい顔をしているが…どうかなさったのか?」


ダンタリオンが考え込んで黙っているのに気になったのか尋ねてきた。


「いや?これだと非常事態の時に危ないなと思って効率の良いやり方ないか考えてたんだが…あ!なぁ?魔界にこれと同じ純度の魔石ってあるか?」


ロキは収納袋から自身がよく作る純度の高い3cmくらいの魔石を出した。


「いや、魔界には澱んだ魔石や無駄にデカい魔石ならあるが…この大きさでこの純度の魔石はないと思いますよ」


「そうか…なら試しに50個くらい買わねぇ?」


「はい?」


ダンタリオンがきょとんとしている。


「この魔石に俺の魔力がびっしり詰まってるて言えば分かるか?」


「なるほど。割ると吸収されますね…これは他の者にも与えるのですか?」


「んー。この後ザガンに元素魔法教えるからついでに同じ数くらい売ろうかと思ってるぞ」


「そうですか…因みに幾らですか?」


んー…と考えて指1本立てる。


「納得いく額です。少しお待ちください」


ダンタリオンは自分の収納袋の中身をチェックしている。


「すみません。今手持ちが聖金貨50枚と白金貨1000枚しか持ち合わせてないのだが」


約6億か…


「じゃあ、今回は特別に30個売るよ」


と袋から30個綺麗に形の整った大きさの魔石を出す。


「試しにひとつ潰してみなよ」


「ですが今は貴殿から魔力を貰ったばかりで勿体ないのですが…」


あ、そりゃあそうか。


「んじゃ、試しにひとつ割ってみるから試してみろよ」


ひとつ魔石を取り出しパキンと割る。キラキラと金色の粒子が混じった魔力が霧状で霧散する。


「素晴らしい…」


ロキもちゃっかりと魔力を吸収している。


「なっ?値段の価値はあるだろ?」


「確かに…資産家のザガンなら有り金(はた)いても買い取りそうだ」


乾いた笑いで言うダンタリオン。


「まぁ、あるだけ買い取ってくれるならこちらも利益になるし良いさ」


次はザガンの所に行くかな。


「ダンタリオンもうポーション作りのコツ掴んだだろ?」


ダンタリオンは、


「あぁ、貴殿のお陰でな」


「後、同じ要領で違うポーションも作れるが覚えるか?」


「例えばどんなものがあるのですか?」


「部分欠損も治せる完全回復薬(フルポーション)とか混乱回復とかの異常回復系の回復薬(ポーション)だな」


「1度には覚えれそうに無いのでレシピだけ書いていただけないだろうか?」


「別にいいが…失敗しても教えてやるから遠慮なく言っていいからな?」


「かたじけない」


やり取りしながらレシピを書く。次いでに完全復活回復薬(フルポーション)とか色々作ってサンプルとして置いておいた。


さてと、次はザガンの所に行くか。


「ダンタリオンは今晩の宴会には出ないのか?」


「貴殿に負けて2夜連続出れる程、肝は大きくないですよ」


軽く笑うダンタリオン。


「ただ、我が家よりサタン様の屋敷の方が薬草や物が充実しているので数日滞在の許可は得てます」


「そうか分かった。また教えに来るな」


「ありがとう」


そう言いダンタリオンと別れる。

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