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神で職人て変か?  作者: Sohki
目覚め編
16/85

神様、爺と異端児

どうしてルシエラには接客運が無いんだ?今日は誘うべきか?悩む…取り敢えず一声掛けた方が良いか?


『ルシエラ暇なら手伝いに来て良いからな』


思念伝達(テレパシー)で言うと。


『今イヴさんの試作品の味見してますので終わったら向かいますー』


何か幸せそうに言ってる。甘い物でも喰ってるのか?んー…取り敢えずアトリエの仕入れに行きたいな。現物を見てこそ分かるモノなんだよな俺の眼。遺跡に行きたい…


そんな時、チリンとアトリエの扉の鈴が鳴りドアが開いた。


ん?ルシエラならバックヤードからだよな…誰だ?ふと扉を見ると…


「久しぶりだな」


「爺…何しに来てんだよ?」


「ん…?買い物だよ?」


「は?爺にアクセサリー趣味なんて無いだろ?杖だろ収集(コレクト)してるの」


呆れた様に言うロキ。


「私では無いよ?妻たちだ」


「何人?」


「何人だったかなぁ…忘れた」


「把握お願い出来ませんかねぇ?」


この人はヴィーナスとまでいかないがイライラする。


「グレーゾーン入れていいのか分からなくて」


「相変わらずの絶倫かよ爺」


俺の女嫌いはこの御方の反面教師でもある。全く信じれないのだ…寧ろ怖い。よく刺されないよねこの人?


「取り敢えずアバウトな数お願いしやす」


「昔の女神は殆ど」


「アバウト過ぎて分かんねぇよ爺!」


苛立って力んだ所為かメモしようとしてたペンが真っ二つに折れた。


「だって私は気に入ったら力づくって場合もあったし?」


何人の人間を神にしたっけこの爺。


「お気に入りの人の数だけで良いんだよ」


「んじゃ1週間に1人のペース」


「おいこら計算しろよ爺!」


一応言っておく仕事なので計算する。ひと月4人逢うとして×12=48


「爺?本気で言ってんのか?」


イライライライラ。


「少なく言うとるよ」


「個人経営店に来んな大量生産店行けあほ爺!」


はぁ…本当にこの人疲れる。何処かズレてんだよ。


「神童の評判は相変わらず良いからねぇ」


ブチッ!!と何かがキレた。


「俺はもう神童じゃねぇよ!爺の目は盲目か」


「人を見る目があるから纏めてるんだぞ?お前が異端児だとも分かっておる」


あー!分かってるから余計にクソいらつく。


「それに分からんからコレだけ持って来たんだよ?」


ドサッと麻袋が置かれた。待て、何その重そうな麻袋?


「爺…確認するが中身全部聖金貨か?」


もう面倒臭い。ぼったくるか…


「勿論。40000枚位で数えるの辞めたからそれは位は有るよ?」


「逆に良くそこ迄よく数えたな爺。分かった…やるよ。取り敢えず爺?主な人の目とか髪の色言ってくれ、全部メモる」


自分の色を贈られるのが無難だと考えた…が、そこから格闘。


爺クソ役に立たねぇ!!なんで全く覚えてないて何でだよ!!見ろよ!!


「質問変えるわ。爺の象徴(シンボル)的なの送れ」


「コレ?」


「杖以外のだよ?!あるだろマークとか?!」


サタンですら山羊のシンボルあるのに全能の神ゼウスが何も無いとかあほだろ?ハーデスのおっちゃんですら下界で何か絵柄かモチーフあったぞ?


「あるある。GOD!」


「皆が神だわ!あほか!!」


因みにGOD seriesは不評だった。


伊邪那岐、伊邪那美 seriesはマニアに受けた。東洋神話と妖のシリーズも入れるか?あ、話が逸れた。


「なぁ爺…店内見て適当に選ん出来ていいよ48個。仕入れ前だからそんなに揃って無いかもだけど」


「分かった…」


スペアキーを爺に渡して俺は椅子に腰掛けて足をプラプラしてると意外と早く爺が戻ってきた。


「これ全部」


は?待て待て…ソコは試作品。お試し用。


「爺が好きなの持って行けよ?でも、そこはすげぇ安価なZONEだぞ?」


「良いんだよ。それは本当は渡せてない杖の代金だから」


頭をポリポリと照れ臭そうに笑いながら掻くゼウス爺。


「はぁ?ガキの作った作品に幾らつぎ込むきだ?」


「私はソレが象徴(シンボル)になったからその価値はある」


「あほだろ爺」


はぁ…苦手だわ。最初からこれ置いて行く気だったんじゃねーかよ。まぁ、費用出来たし暫く遺跡に籠るかな。


「決まったから全部会計通して貰えるか?」


「良いよ大体店のもんは把握してる…人数分を箱に詰めるから渡す相手の名前を間違えんなよ?店の信用に関わる」


「お前が名前書いてくれたら分かるんだが…?」


「詰めんてラッピングすんだからこっちのが時間掛かるんだよ!書くくらいしろ爺」


「分かったよ…」


しょぼくれるゼウス爺にピンクと赤のペンを渡す。ラッピングのリボン足りるかなぁ?オリジナルなんだよな…在庫切れてたかな。バックヤードに行くと2個残ってた。


戻って作業する。爺は名前を思い出すのに必死のようだ。


あほだろ?


神ってあほなのか?


俺は異端児で良かったわ。


神よりも神らしい異端児の神童。汚名だよなぁ…


ルシエラまだ食ってんのかなぁ?魔王とか神でマトモなのって少ないよね。


あ!ハーデスのおっちゃんはまともかもな!


神からしたら俺のが奇人らしいけどね。カウンターの近くの鏡をふと見る。この顔で産まれたら良かったのに…黒髪蒼眼のそこらに居そうな整った顔。


白金(プラチナブロンド)の髪も金銀妖瞳(ヘテロクロミア)も創られたみたいな端正な顔も要らなかった。


「…?ロキ様どしたんです?」


一緒に覗き込んでるルシエラ。


「うわっ!!帰って来てたのかビックリしたわ」


パタパタと飛びながら後ろに居るルシエラ。


「はい。先程…所であれゼウス様ですよね?」


「客として来たんだとさ」


「ご自分のを?」


「いいや?爺の奥さん(愛人)達のをだってよ」


「…え?大丈夫なんですか?」


「何が?」


「実は買い出し先でイヴさんが小耳に挟んだ話ですと…コソコソ」


「は?マジかよ。止めておくか…」


「その方が安全です」


ロキはルシエラから聞いた話を爺に知らせる為に爺の元へ行く。


「爺…悪いニュースだ」


「何じゃ?もう終わるぞ?」


「いや?俺んトコのメイドが買い出し先で爺の第1夫人がご立腹で探し回ってるだと」


「そんな…またか…」


爺は良く第1夫人に怒られる…当たり前だな。


「自業自得だろ?今日は帰れ。コレどうすんだ?」


麻袋を指す。


「それは渡す物だから良いよ。帰るわ」


とぼとぼ歩いていく爺。


「ありがとうな爺」


「うむ。またの」


ふぅ…とんでもない臨時収入が入ってしまった。ルシエラに言うかな。


「ルシエラ~…来い来い」


「何ですかー?」


パタパタと俺の元へ飛んでくるルシエラ。


「臨時収入あったから遺跡に行くぞ?」


「はい?遺跡にですか?何しにですか?」


きょとんとするルシエラ。


貴重品(レア物)採掘だ…爺がこないだの写真の杖代置いて行ったんだよ…コレ」


更にきょとんとしてるルシエラ。


「え?中身何なんですか?麻袋って…」


「聖金貨40000枚以上らしい」


あ…ルシエラがフリーズした。


「え?待って計算出来ません…」


フラついてる…大丈夫か?


「全額で4000億以上だな。全部は使わないぞ?半分はちゃんと貯金するか安心しろ?」


「半分でもおかしいです!!ロキ様私が産まれる前こんなんだったですか?」


こんなんとはなんて言い草だ…


「んー…記憶の限り造ったモノは高価で売れてたよ?全能の神ゼウスのお墨付きの神童の商品て。だから偽物予防のオリジナルマーキングツールとかも教えたじゃん?あれ特許取ってるから誰にも作れない」


「なんだろ…私悩んでたのが馬鹿でした…ロキ様天然の天才だったんですね?人工物が勝てる訳ありません!!」


「俺ルシエラに何も隠してなかったよ?此処購入したのも10歳の時だし、そこから数千年掛けて維持してるから今の広さになったんだが?」


「私まだ屋敷の半分も覚えれてません!!迷います!!」


「因みにファントム達は幽霊にうなされかけてたから造ったんだよ?昔はお父さんお母さんに憧れてたのかもな…ファントムとテレサ造って途中で手料理が食べたくなってイヴが出来て学園の勉強出るの怠い時にキャリーが出来て双子の反応が見たくてノイヤーとミアだ」


「ロキ様…何で引きこもり何ですか!!」


「自宅に殆ど造ったから外に出なくても学べるから?」


「才能の無駄遣い…」


ガックリしてる。温室育ちには厳しいか?


「ルシエラはルシエラのままでいいからな?」


「変われませんから!!」

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