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第13話 愛唄 『11月19日(日)』

あけましておめでとうございます

お久しぶりです_(._.)_

 右手にはポップコーン

 左手には真剣な遥の横顔

 まさに『両手に花』だ。


 遥のお母さんは映画の間ショッピングをしてくると別行動、今は遥と二人っきりだ。映画は『世界の終わりに愛唄(ラブソング)を 前編』という作品。クラスの女子たちが話していたものを観ることにした。有名な少女漫画が原作の映画で、下半期一位の売り上げだろうと言われている大ヒット作。原作の漫画は、『少女漫画なのにバトルシーンが熱い!』ということで男子にも人気で異例の発行部数を叩き出している。らしい。CMでやってた。


 幼馴染みのハルキとユイが登校しているシーンから物語は始まった。




 いつもよりも顔が赤く、何処かソワソワしているユイ。ハルキは不思議に思って訳を聞く。何かを決意したようなユイが気持ちを打ち明ける。


「私ね、ずっと前から、ハルキのこ


 グアアアアアアアン!!!


 突然の咆哮によりハルキが目を瞑る。目を開いたハルキが見たものは、怪物に大空の彼方へと連れ去られてしまったユイの姿だった。ハルキは実は勇者の末裔で、怪物は2年前に封印したはずの大邪竜だった。


「そんな…………いや、おかしい。封印は厳重だし、何より、封印がそう簡単に破られるはず…………まさか…………!?」


 (いにしえ)より裏世界を支配している魔王が表世界、つまりハルキたち人間がいる世界へ侵攻してきていると気づいたハルキは、魔王を止めるべく旅立つのだった…………




 少女漫画要素が皆無だが、この後ハルキとユイや、大邪竜と少女など様々な視点での恋が描かれる。メインはあくまでも恋愛、それでいてバトルものとしても通用する。今まで観た映画でも1、2位を争うほど面白かった。


 そしてラスト、ユイを魔王の手下の元から取り返したハルキが、十万を越える怪物達の襲撃から人類を守るため、ユイを残して魔王のいる裏世界へと旅立つシーン。




「ハルキ、貴方とどんなに離れていても私はいつもここに、貴方のそばにいるから。ハルキの隣にいるから。だから、頑張って」

「分かってる。心配すんな。絶対忘れないから、ユイのこと、ユイが隣にいること、俺がユイを愛してること。…………じゃあ、そろそろ行く。ユイ、最後の日に素敵な思い出をありがとう」


 人類を救うためハルキは旅立つ。その背中をユイが送り出す。『絶対に泣かない』そうハルキと約束した。だからユイは涙を堪えて、笑顔でハルキを送り出す。さよならは要らない。この一言で十分だと。


「行ってらっしゃい!」






 凄い。一言で表すなら『凄い』に限る。心を突き動かされるような、そんな映画だった。えっちいシーンもあったが、それも後々の伏線となっていて、綺麗に収まっていた。


「遥、凄かったね映画」

「………………」

「遥?」

「へ、あ、うん、凄かったよね!…………」


 泣いていたみたいだ。そんなところがたまらなく愛しい。


 ぽん、と。遥の頭に手をのせる。普段なら恥ずかしくてできないだろうけど、非日常の中にいたからかそんなことができた――――けど、やっぱり恥ずかしくなって固まる。遥の耳が赤くなってその体温が伝わってくる。乗り掛かった船だとか据え膳食わぬ何たらだとか、そんな諺を頭に思い浮かべ、黒に明るい茶色が混じったような色の柔らかな髪を撫でる。サラサラして指がスッと通る。肩にかかるくらいのその髪はいつまでも撫でたくなる。4、5回程撫でたところで遥の手が僕の手を捕まえる。


「恥ずかしいから、そろそろ、おしまい!」

「いや、なんかかわいくて」

「あーあーあー! もう! 行くよ!」


 そのまま捕まれた手を引っ張られる。手を繋ぐのは二回目だけれど、まだ慣れなくて恥ずかしい。それでも遥の体温が伝わってきて幸せな気持ちになった。

では改めて、あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

ミヤziiです。

テストが終わって、小説書けるー!と思ったのもつかの間、化学が一点足らず赤点、終わらない冬休みの宿題、無謀にも申し込んでしまった英検2級、といろいろ立て込んでおりかけませんでした(8割はゲームにはまったせいです)

相も変わらず一話一話短いので、せめて更新ペースをあげれるよう頑張ります。

今年の目標ですかね。

内容の話をしますと、そろそろ日常編?のような何かが終わります。

かといって異世界に飛ばされたりはしませんので安心してください。

ただのラブコメです。

何か糖度高めの話が続いているので、これからはちょいほろ苦い感じでお送りします。

ではでは2回目ですが、今年もよろしくお願いいたします_(._.)_

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