勇者パーティーの騎士様
ちょっと遅れたからごめんなさい
おねえちゃんはそのまま、僕の布団の中に入ってきた。寝ぼけて入ってきている分さらにたちが悪い。胸が顔に当たってやばいやばいやばい。
このままだと、窒息死もそうだけど、恥ずかしすぎて死ぬううう。
そう思った僕はなんとか布団から抜け出して下に布団をひいて寝ることにした。
翌朝、僕はおねえちゃんにおこされた。
「おはよう、ってなんで床でねてるの?」
「うん?おねえちゃんが寝ぼけて布団にはいってくるからだあああ」
「なら一緒に寝ればよかったのに」
「それは恥ずかしくて....」
「このかわいい弟めえええ」
そういう風にいじられながら、下に下りて朝食を食べ終えた。今日は朝からイロハさんともう一人のパーティーメンバーを探しに行く予定だ。
僕たちはギルドのほうに歩いていく。ギルドの前では朝だというのにすごいたくさんの人がいた。ほぼ全員がパーティー組みをしているようだった。
僕たちも探していると、ちょっときもいおっさんがイロハさんに話しかけてきた。
「おお~、べっぴんさんじゃね~か~。こんなさえないやつと関わらないで俺たちと一緒に組も~ぜ~」
この言葉にはさすがに僕もいらついた。
「おい、おっさん、僕がこの人と組んでいるんだ。関わるな!!」
なんか、後ろではイロハさんがうれしそうな顔をしている。なんか、恥ずかしいな。そう思っていると
「ああん?調子乗るなよ、ガキが!!痛い目みたらすぐに泣いてわびるんだろ?おとなしくしとけや〜」
そういって、突き飛ばして来ようとしたので、横にまわって足を引っ掛けてやったら、男はまぬけに転んだ。まわりのやつはみんなその様子がおかしかったらしく、笑っていた。
「よくも、この俺様をこけにしてくれたな〜」
そういって、斧をとりだしてきて、殴りかかってきた。さすがに、僕も今日は勧誘のためだけに来ていたので、武器は持っていなかったが、相手の懐に入って手刀をいれるくらいの余裕はあった。
しかし、次の瞬間、男の手首をつかんで男を投げ飛ばした男が目の前にいた。僕でもわかる。この男はめちゃくちゃ強い。それこそ、イロハさんレベルだ!!と思っていたら
「おお!!ギルベルトじゃないですか!!」
イロハさんが知っている人らしい。もしかして....
「イロハさん、そちらの方は知り合いですか?」
「はい、実はギルベルト、まあ愛称ギルは勇者パーティーの騎士です」
!?
「ってことだ、ぼうず。俺のことはギルってよんでくれ。ところで、イロハはなにをしているんだ、こんなところで。まさか、パーティーの募集ってがらじゃねえだろ?」
イロハさんはギルに説明していた。
「なるほど、そいつによっぽど入れ込んでるみたいだな。今度手合わせしてみたいものだな」
僕は願い下げだな。そんな強い人と手合わせとか絶対殺される。
「ところで、ギルさんはなぜこんなところにいるんですか?」
「それはだなぁ、実は俺にも弟子ができてよぉ~、だが、俺がちょっと用事ができたんでパーティーでも見繕ってそこで面倒見てもらおうと思ってきたんだよ」
こりゃ、もしかして....
「でなぁ~、ものは相談なんだけどよ~、おまえらのパーティーあと一人必要なんだろ?入れてあげてくんね?」
そらきた。男が増えるとかやだわ~。しかも、ギルも相当な大男でまっちょだぞ。絶対その系統がくるんじゃないか。
などと思っていると
「ほら、きたぞ」
そういって、ギルが指差しているほうを見てみると白くて可憐なまるでアニメやマンガでの聖女様みたいな女の子だった。
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