2つの世界を舞台にした『ガジェイレル』シリーズ →無事に完結しました!
「ガジェイレル」シリーズは、2017/06/12に無事完結をする事ができました。
ただし、なろうの構造上このページだけの削除は厳しいため、未完結作品の章内に残しています。
●掲載開始まで
書くための大きなきっかけは特にありませんでしたが、敢えて述べるならば“一風変わった描かれ方の作品を書きたいと考えたから”です。それに伴い、初作である『紅の鳳凰』で、登場人物それぞれの視点で話を進めるという手法は、必須条件でした。
そうして過去に思いついていたネタを掘り起こしてどれを小説にしょうか…と考え生まれたのが、『ガジェイレルシリーズ』という訳です。
漫画用のストーリーとして考えていたこの作品は、掲載前から物語の舞台が2つの世界という構図が出来上がっていました。なので、それを如何にして小説で書くかというので、2つの作品扱いで、互いに繋がりを持たせようという設定にした次第です。
というのも、全く違う舞台の作品を一つの作品として書くと、どこかこんがらがってしまい、当然読み手にとっても解りづらい作品になる可能性が高かったからです。
タイトルの由来は、本編にも出てくる“世界の心”を意味する造語。英語で右左と書いたのは、主人公二人の目元にある痣の位置からです。(アレンは左目下に痣があるので…といった具合)
●キャラクターについて
漫画用として考えていただけあって、LEFTとRIGHTの主人公及び相手役の名前・姿形が決まっていたので、そこの所は難なくまとまりました。PS2ゲーム『ドラッグオンドラグーン2』をやっていた皆麻は、竜騎士というのを一度書いてみたかったので、竜騎士・魔術師も、ほどなく決定。ただし、イブールと契約を交わした悪魔・ミュルザは、小説にしようと考えたこの時に初めて思いついたキャラでした。
当初は普通の武道家の青年にしようかと思いましたが、この作品はどちらかというとダークファンタジー寄りにさせたかったのと、当時から結構はまっていた『黒執事』の影響もあり、ミュルザは悪魔であるという設定になりました。
RIGHTの方は、主要登場人物が2人だけだったので、逆にサブキャラを考えるのに苦労しましたね。
主人公が前作のセキみたいに社交的な人間ではないので、元々友達が少ない設定。そのため、ナチと関わりの深いサブキャラを先に考えていきました。
ただ、幸いだったのは、LEFTと繋がりのある物語であり同時進行で描いてきた作品のため、物語が進むごとにRIGHTでのエピソードも浮かび、自然と脇役が考え付いた事です。
そのため、RIGHTにLEFTの登場人物が出てくる事がしばしばあったという具合になりましたね。
●物語の世界観
LEFTの舞台であるレジェンディラス。あらすじに“剣や魔法が存在し、多くの生き物が暮らす世界”と銘打っていましたが、モデルとしては、中世のヨーロッパです。具体的にどの国がモデルという事はないですが、前作よりは大分古い時代にしたい!という想いから、時代背景を割と中世に近い状態にしました。また、宗教が存在していたので、ローマ教皇が強い権力を持っていたような時代と似た雰囲気かもしれません。
一方、RIGHTの舞台であるアビスウォクテラ。レジェンディラスと比べると、かなり科学が進歩しています。ただし、魔法がないので戦いの武器は銃器と機械。モデルとなったのが、テイルズオブジアビスに出てくる時代辺りですかね。また、今でも好きな鋼の錬金術師とかも、少なからず影響しているかもしれません。
●完結までの経緯(2019年12月30日追記)
RIGHTの方は無事完結していますが、LEFTの方がだいぶ後半辺りでストップしていました。エンディングの構成はできているのですが、仕事やプライベートが忙しかった事もあり、描き切れていませんでしたという事です。
そんなこんなで空白の時期が、6年以上続いた訳ですが…(2016年に2話分更新していますが、そこからさらに1年近く経ったので、実質そのくらい経ったかんじですね)
「新人賞に(この作品を)応募できるようにしたい!」と思った事や、当時まだ入籍前でおつきあい段階だった夫の後押しもあり、2017年5月より修正作業を開始し、その流れで49話以降を執筆した次第です。
かなり間の空いてしまった作品でしたが、時間がかかっても完結させる事が小説家として意味のある事なのかな…とこの時、思いましたね。
やはり、「書けない」と思いながらも物語が完結していないと、何か落ち着かない気持ちがあったのかもしれません。