君は居なくなった
このページは藍紅サイドの話です。
田中さんを呼びに行って病室に戻ると愛の姿がなくなっていた。
「あの体で何処に?・・・」と田中さんは言って愛を探しに病室を出た。
俺はベットから目が離せなかった。
と言うか体が動かなかった。
ベットには体が透き通った幼い男の子が座っていた。
「藍紅・・・ママを助けて?」と悲しそうにこっちを見て言った。
「愛のお腹に居た子供なの?」と俺は男の子に聞いた。
「そうだよ・・・僕は、トキ。」
「ママは僕の事をママは思い出せないんだ。」と答えた。
「僕はママの事を守りたかっただけなんだ・・・
なのに、ママに会うとママはドンドン痩せてしまうんだ・・・
ママを苦しませたいわけじゃないのに
ママを僕は助けてあげられない・・・
それに、ママに嫌われちゃったし・・・」と男の子は涙を流した。
「そんな事ないよ。愛はトキを嫌いにならないよ・・・」と俺は微笑んだ。
すると「ママの名前は、愛じゃないよ?藍那って言うんだよ?」と男の子は言った。
「あ・い・な・・・・父親は先輩?」と男の子に聞くと
「そうだよ・・・でもパパを嫌いにならないで?」と男の子は消えて体が動ける様になった。
俺は病室を急いで出た。
「藍那・・・」と俺は走り続けた。
だけど、何処にも藍那は居なかった。
「何処に行ったの?藍那・・・」
ごめん。俺は愛の気持ちなんか全然分かってなかった。だから藍那が色々教えてくれてたんだろ?なのに俺は結果的に愛を傷付けてしまった・・・
「なぁー藍那。俺にもう一度チャンスをくれないかな?」と空を見上げると携帯の着信音がなった。
通話ボタンを押すと「藍君?・・・」とお母さんからの電話だった。
「・・・・・・・・・・・・・・。」
俺は急いで実家に戻った。




