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約束・・・  作者: 茶々
第5章
39/58

君は君?

このページは藍紅サイドの話です。

今日は愛と付き合ってからの初めてのデート。


俺は棚の上に置いてあるオルゴールに手を伸ばして箱を開けた。


メロディーが流れ「藍那・・・」と呟いた時・・・


携帯の着信音がなった。


通話ボタンを押して出ると、愛だった。


愛は「沖田さん・・・ごめんなさい。今日行けなくなっちゃった。」と言った。


「何かあったの?大丈夫?」と俺は言った。


愛は、また連絡すると言って電話を切った。





そして1週間後・・・


田中さんから電話があった。


愛が今、病院で入院してる事。一週間の間ずっと目が覚めない事を聞いた。


俺は電話を切って「何で?」と急いで病院に行こうと準備した。


その時・・・閉じていた筈のオルゴールからメロディーが聞こえた。


「?・・・」俺はオルゴールを手に取った。


オルゴールの蓋は閉まっていた。


「藍那?・・・何かあるの?・・・・・・!」俺は急いで車に乗って病院に行った。


そして、愛が居る病室に入った。


愛は少し痩せていた。


「愛?・・・」と声をかけた。


すると愛は目をゆっくり開けた。


「愛?・・・気が付いた?」と顔を覗きこんだ。


「沖田さん・・・」と愛は抱きついてきた。


そして「私は藍那さんを知ってるかもしれない・・・」と愛は言った。


「記憶の中に藍那が居たの?会った事あるの?」と俺は我を忘れて愛の肩を強く揺らした。


「沖田君止めなさい!」と田中さんに愛から体を抑えられながら離された。


「ごめんなさい・・・」と田中さんに言った。


「沖田さんに話があるのでチョットいいですか?」と愛の病室を出て田中さんに言われた。


そのまま田中さんに案内された部屋に行った。


椅子に腰を掛けると同時に「愛の身に何が起きてるのですか?」と田中さんに聞いた。


「まだ、よく分からないんだ。検査には何も引っかからないから・・・多分、記憶が愛の意思を無視して強制的に出てこようとしてるんだ。

それから・・・愛には黙ってるが、愛は子供がお腹に居たんだ。だけど俺と会った時にはお腹の中で死んでた。」と話し出した。


「だけど一週間前に子供が居たとか言ってたし・・・何らかしら思い出してるんだと思う。」


「それと確認だが・・・沖田君の名前は藍紅かい?」と田中さんが言った。


「はい。沖田藍紅と言います?・・・」と答えた。


「そうかい・・・愛は最初に会った時気を失ってたんだが、その時一度だけ「藍紅・・・」と言ったんだよ。病院で目が覚めて、聞いた時にはその名前が分からないと言っていたから、それ以上は何も聞かなかったんだが・・・沖田君の事だったとは。


それに・・・沖田君と一緒に居ると頻繁に頭の中で声がすると言っていた。

沖田君が言う藍那さんは愛の事なんじゃないのか?と思う・・・」と田中さんは「仮説だけどね」と言った。


「だけど今、愛は混乱してるし精神が不安定なんだ・・・すまないが今は、刺激を与えないでくれ。」と田中さんに言われた。


「分かりました。」と答えた。


俺の心は愛を心配するのと、愛が藍那なのかも知れないと喜んでるのが交差していた。







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