君が好き?
このページは藍那(愛)サイドの話です。
「うぅー・・・」私はリビングで考え事をしていた。
「何を犬みたいに唸ってるの?」と大が笑いながら言った。
「うぅー・・・私って酷い女かも・・・」と私は切ない顔をして大に言った。
「何で、そう思ったの?」と大が首を傾げて答えた。
「最近、沖田さんと一緒に探し物をしてるでしょ?沖田さんの探し物は大切な人なんだけど。私はその人に嫉妬してるの・・・」と下を向いて言った。
「何でだろう・・・沖田さんとはまだ会ったばかりなのに?沖田さんの事ばかり考えてて記憶探しがずっと続けばいいな・・・と思ってしまうの。」と大を見た。
「沖田さんに嫉妬しちゃうな・・・」と大が笑った。
「愛?」と大は言って微笑んだ。
そして「それは恋だよ・・・愛は沖田さんに恋をしたんだよ?」と続けた。
「恋?・・・沖田さんに?」と私は顔を赤くした。
「まぁー運命ならいつか一緒に笑えるさ!」と大は笑って部屋を出た。
「今は別々になっても2人が運命なら、また一緒に笑えるわ・・・」と言う女の人の声と、大が言った言葉が重なった。
「・・・?」
「誰の声?」と私は驚いた。
その時携帯の着信音がなった。
沖田さんからだった。私は通話ボタンを押すと「・・で・・なんだけど・・来ない?」とお誘いの電話だった。
「準備をしますね」と言うとピンポーンと玄関のチャイムがなった。
「誰か来たみたい・・・また掛け直します」と玄関のドアを開けた。
「こんにちわ」と沖田さんの顔が隙間から出てきた。
「どうしてココが分かったの?やっぱり天使なの?」と私は驚きを隠せなかった。
沖田さんが笑って「田中さんに愛さんが悩んでるから行ってほしいと、家を教えてくれたんだ」と言った。
田中さんとは大の苗字だ。
「そうだったんだ・・・」と呟いて「・・・!!立ち話じゃあれだから入って・・・」と慌てて沖田さんを家に入れた。
「ありがとう」と沖田さんは家に入ってきた。
「ところで何を悩んでるの?」と沖田さんは聞いてきた。
「んー・・・言えないよ」と下を向いた。
「そっか・・・」と沖田さんは微笑んだ。
「最近は何か見つけた?」と沖田さんは話題を変えた。
「・・・最近頭の中で会話が聞こえるくらいかな?」と私は考えた。
「そう言えば沖田さんに初めて会った日も聞こえたんだよね?何て言ってたっけ?」と続けた。
「愛さん・・・」と沖田さんが言いかけると「あ・い・・・愛でいいよ。」と私は笑顔で言った。
「ふふ・・・それでは愛?」と沖田さんは私に顔を近付けた。
「///お・お沖田さん?」と顔が一気に赤くなったのが分かった。
「寝癖がまだ付いてますよ?」と私の髪を触った。
私は「・・・!」両手で沖田さんを突き飛ばした。
「はぁはぁ・・・」と心臓を押さえて私は座り込んだ。触られた事への拒絶ではなく、心臓がドキドキし過ぎて張り裂けそうだった。
その時「大丈夫・・・落ち着いて息をしてごらん?」と沖田さんは、私を優しく抱きしめた。
「私は藍那さんじゃない・・・藍那さんじゃないの!」と私は涙を流した。
「私、藍那さんに嫉妬してるんです・・・」と沖田さんの腕の中に顔を埋めた。
「何を言ってるの?」と沖田さんは私を離した。
「好きになっちゃたんです・・・沖田さんの事。でも・・・藍那さんには勝てない。藍那さんと重ねてるのなら、これ以上私に優しくしないでください!!」と私は叫んだ。
「愛・・・」と沖田さんは私を抱きしめた。
「愛は藍那にはなれないよ。だって愛は愛で藍那とは違う可愛さがあるしね?」と笑った。
「俺も愛が好きだよ・・・」と沖田さんが言った。
「本当・・・?」と私は沖田さんを見た。
「愛の探し物・・・愛が見つけても、俺は側に居るよ?」と沖田さんが言った。
「・・・藍那さんが見付かったら?」私は沖田さんの側を離れなければいけない・・・と思いながら聞いた。
「・・・・・」沖田さんは何も答えなかった。




