君は幸せだった?
このページは藍紅サイドの話です。
俺はそれから頻繁にあの子に会うようになった。
藍那と居る様な気がして心から楽しかった。
「お邪魔しまーす」と愛さんは緊張しながら俺の家に上がった。
俺は自分の家に愛さんを呼んでいた。
俺は「好きなとこに座って?コーヒー飲める?」と聞くと「コーヒーは苦手なんです・・・」と愛さんが答えた。
そう言えば藍那も飲めなかったよな・・・と思い出しながら思わず笑うと、
「あぁー今子供って思ったでしょ?」と愛さんは頬を膨らませた。
その言葉も藍那と同じ・・・でも愛さんは藍那じゃない。
「ごめん。コーヒーしかなくてさ。近くのコンビにまで買いに行って来る。チョット待ってて!」と俺は家を出た。
「ごめん。待った?」と走って帰ってきた俺に「汗掻いちゃったね?」と愛さんは、ハンカチを出した。
俺は「あぁ・・・ありがとう。」とハンカチを貰い「洗って返すね!」と言った。
愛さんは「はい。」と微笑んだ。
そして俺は聞いた。
「愛さんの探し物って何ですか?」と・・・
「それは私の記憶です・・・」と寂しそうに答えた。
「記憶?・・・」と俺は聞き返した。
「はい。私には記憶がなくて・・・」と話し出した。
・・・・・
「俺が見つけてあげるよ・・・」と俺は愛が話し終わるのと同時に言った。
「・・・はい。」と愛さんが少し間を空けて答えた。
「次は沖田さんの大切な人ですね・・・藍那?さんでしたよね?」と真剣な顔をして聞いてきた。
「うん。名前は斉藤藍那。顔は愛さんと同じだよ・・・俺が間違えるくらいそっくりでビックリした。」と俺は愛さんを見た。
「本当に好きなんですね・・・」と愛さんは切ない顔で微笑んだ。
「だけど俺は約束も、藍那自身も守れなかった・・・最低な男だよ。」と言って俺は笑った。
「藍那さんは幸せな人なんですね・・・」と愛さんは言って「今日は帰りますね」とお辞儀をして家を出た。
「藍那・・・君は幸せだった?」と俺はオルゴールを見た。




